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『最終節:ここから始まる』
嬉しくて笑いが止まらない。実験に打って付けの存在を早くも見つけられたなんて。
さあ、これからあの人をどうしよう。何をさせようか。
「あはは!すっごい、武力A知力C+魔力A+。変な色の正体はもう1つの魂だったのか」
「・・・こ、ここは」
「あ、おはようございます」
「俺は、吹雪の中で死にかけてたはず」
「あなたの魔力A+の空間魔法、ボクの研究に役立たせてもらいます」
「だ、誰だお前」
「一応後輩です。魔力クラス1年 夏目 世界です。」
(なんだ、こいつの雰囲気。男か女か分からないが、それ以前に・・・人間か?)
「あの木の矢を放ったのは誰だろう。とんでもない魔力濃度だった。」
父さん、母さん。ボクはボクの路を進むよ。2人の後は追わないけど、自分のやりたい事に
向かって走り続けるよ。
2人のおかげで得た、魔力A+を使って。
2話へ続く。