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~プロローグ1~

「あのね、―――くん。私、アメリカに行く事になったの」

『彼女』は涙目になりながら俺にそう言ってきた。

この時の事は鮮明に覚えている。

確か、俺が10歳の誕生日を迎えて2日後の夕方に公園で言われたんだ。

そしてその夢を今、俺は見ている。

……そう、これは夢だ。

そして、遠く懐かしい昔の記憶だ。

夢の中の俺は、『彼女』を半ば問い詰めるようにして事情を聞こうとするが、『彼女』は泣きながらただ、ごめんね、ごめんね……と、繰り返すばかりだ。


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