死神の業務
「出勤日が今日なんだが、伝えるの忘れてたから迎えに来たぞー」
出勤日はいいが、こんな朝早く(AM04:00)に大声出さないでくれ。近所に迷惑だ。
「てか、出勤先教えたっけ?」
「いえ、教えてもらってないですけど・・・」
あの説明の時に教えてくれよ・・・。死神の出勤ってどこだよ?地獄?
「まずは天界に行くけど、行き方はちゃんと覚えとけよ?結構コツいるし」
真逆でしたか。それを一回で覚えろと?そんなに簡単にコツがつかめるわけ・・・、
「この街路樹の下に穴があるから、そこから入るんだ」
見つかれば、不審者確定だなこれ。ああ、コツいるって、もしかして不審者に見られないようにということか。
「えと、よくわからないですが今日から配属になりました木村一斗です・・・」
なんかオフィスみたいなところに連れてこられたんだけど、死神ってオフィス業務とかある?いや、殺す(?)人の選定をやっているのかもしれないし。
「ここは『死神省取締課』つって、規定違反の死神の取り締まり及び抹消が主な業務内容だ。しばらく俺が教育係として付くから」
「はい、?えっと・・・」
あれ?そう言えば、名前聞いていない・・・。いろいろと肝心なこと抜かしているよ!大丈夫かよ、こんな人・・・。
「ああ、ヘルだ。名前教え忘れてたか・・・」
そういうこと最初で気付けよ!俺も忘れてたけどさ!
「そんで、こっちがノヴァ。他の連中は怒らせてもいいが、こいつだけはマジで怒らせるな。じゃないと世界が滅ぶ」
いきなり、ヤバい人にあった?一体なぜ世界が滅ぶのか・・・。
「いやー、ヘル?冗談じゃないとしても、もうちょっと軽ーい感じで行かないと新人さん、明らかにノヴァのこと避けちゃうから。あ、そうそう。私はニウ。一応執行員だけど戦闘は苦手だからお願いねー?」
なんか、抜けてる感じがするのは気のせいだろうか?それとも身近に似た雰囲気の人いることからの先入観なのか?
「おい、ヘル!その新人はいいとして、さっさと案件の詳細書くれ!ほかにも新人が来るとなると一気に教えたほうがいい!」
へぇ~、俺のほかにも新人が来るのか。まともな人だといいが。
「ん?そいつは異動で来るから教育の必要はない。聞く話じゃ結構なエリートだ。異動事体珍しいのは分かるが、よそから来るからっていちいち教育するわけじゃないからな」
異動って、死神にもあるのかよ!しかもエリートと来た。ここでも、『落ちこぼれ』になりそうなんだが?
「まあ、今日は初日と言うこともあるし、軽ーく済まして、昼には帰れるようにはしようか?」
「いや初日だからこそ、びっしりしごくもんだろ?」
なんか、方針の喧嘩が始まった!?それより気になるのはヘルさんが自分で「怒らすな」って言っていたノヴァさんがブチ切れそんなんですけど・・・。
「そんなことより、座学を教えたほうがいいんじゃない?聞く話じゃ、こういう世界と無縁で過ごしていたから一から教えたほうがいいんじゃない?」
二ウさんの発言にあっとなる上司二人。初日からこんなグダグダな感じで大丈夫なんだろうか?
次回は
「エクソシストの業務」をお送りする予定です




