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PM2:00 総務部

 ジリリリリ・・・・


 けたたましいサイレンが鳴り響く。


「……防災訓練、防災訓練。こちらは防災センターです。午後二時、二十階社長室付近で火災発生。落ち着いて行動して下さい。避難経路は……」


「さあ、移動しますよ。皆さん、非常階段を利用して下さい~」

 ……田中さんが誘導している。私も階段から下に降りた。


「……内村さん」

「美月さん?」

 階段の上から、美月さんが降りて来ていた。

「和……社長は?」

「今日の訓練は参加されないそうよ。お急ぎの仕事があるからって」


 ――どくん


 ……な……

(なに……?)


「……内村さん?」


 胸が苦しい。胸元に手をやる。おばあちゃんのメダルが……熱い。


「あ、あの、私、和也さんの所に行きます!」

「内村さん!?」


 階段を駆け上る。みんなが目を丸くして私を見ていた。


 動悸が止まらない。

この……気配……


(闇が……来てる……!)


 ……上だ。闇が狙ってるのは……。



「……和也さんっ!!」

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