7. 教会への道
三人は、ボストンバッグを手にBAR【プラチナ】を後にした。
夜の帳が降りたブラックボックスの街は、昼間とは違う顔を見せる。
煌びやかなネオンが光る中心部とは異なり、スラム街は薄暗く、じめじめとした空気が漂っていた。
アリエルは先頭を歩き、ローズとイーグルはその後ろを続く。ローズは静かに周囲を警戒しながら歩いていたが、イーグルは彼女がまだ自分を信用していないことに気づいていた。彼はローズの隣を歩きながら、声をかける。
「ローズ、お前はなぜこの組織にいる?」
イーグルの突然の問いかけに、ローズは一瞬足を止めると、冷たい視線をイーグルに向けた。
「知る必要も教える必要もないわ。
あんたも目的があってここにいるんでしょ?それと同じ」
「そうか。お互い、詮索はしないってことか」
イーグルはそう言うとローズから視線を外し、再び前を向いた。
「おい、イーグル。無駄話はそこまでだ。目的地は近い」
アリエルの低い声が、二人の会話を遮った。
「了解だ、アリエル」
イーグルとローズはアリエルの声に答えると、再び無言で歩き始めた。互いの警戒心は解けないまま、奇妙なチームは目的地へと向かっていた。
やがて三人は、ひっそりと佇む古い教会の前に到着した。
教会の壁には蔦が絡まり、ステンドグラスはひび割れていた。明らかに何年も使われていないような、荒廃した外観だ。
「ここが目的地の教会か……」
イーグルはそう呟くと、アリエルに問いかける。
「ここを調査する目的はなんだ?見たところ、ただの廃墟にしか見えないが……」
アリエルはイーグルの問いかけに答えず、教会の正面扉にゆっくりと手をかけると、重々しい音を立てて扉を開けた。その先には、真っ暗な空間が広がっていた。
「入ればわかる」
アリエルはそう言い放つと、迷うことなく暗闇の中へと足を踏み入れた。




