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16 夏休みの絵の宿題
夏休みのある日、涼しい縁側でナギがふいに言い出した。
「青、私、青の絵を描きたい」
青は驚きながらも、嬉しそうに笑った。
「え、本当? ありがとう、ナギ」
でもすぐに青は言葉を続けた。
「でもさ、もし、それをクラスのみんなに見られたら、からかわれちゃうかもしれないよ」
ナギは少し考えてから、
「じゃあ、シロの絵を描くね」
青はそれを聞いて安心し、隣でばっちゃんが持ってきてくれたとうもろこしをかじりながら、外の景色を眺めていた。
ナギは真剣な表情でシロの絵を描いている。だんだん形ができていく。
青はふと首をかしげた。
「ナギはまだ、人間界の子どもたちのことを全部理解してないんだな」
青は小さくつぶやきながら、陽の光に輝くとうもろこしの粒をゆっくりとかじった。




