16/31
15 夏休み前の教室
体育の対決が終わって数日後、教室はいつも通りのにぎわいを見せていた。
先生が黒板に「夏休みの宿題:絵を描いてくること」と大きく書くと、子どもたちの中からざわめきが起こった。
「絵かあ…何を描こうかな」
ナギはノートに小さくスケッチブックの絵を描き始めた。
一方、青は窓の外を眺めながら、考え込んでいるようだった。
夏休みは特別な時間になる予感がしていた。
そのとき、ナギが小さな声で話しかけてきた。
「青、どんな絵を描くの?」
青は振り返り、少し笑って答えた。
「まだ決めてないけど、夏の海かもしれないな」
ナギも笑みを返し、二人の間に夏の空気がふんわりと流れた。




