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14 勝っても負けても
ドッジボールの試合が終わり、みんな息を切らしながらも笑顔でいっぱいだった。
青はナギと並んでベンチに腰を下ろし、水を飲みながら話し始めた。
「ナギ、すごかったな。あのキャッチ、まじでびびったよ」
「ありがとう。でも、青だって速くて、まるで風みたいだった」
二人はお互いの健闘を讃え合い、自然と肩を叩き合った。
そんな中、京子がふと口を開いた。
「でもさ、男の子ってなんか負けず嫌いすぎるよね。青も、負けたら絶対に悔しがるし」
ナギも苦笑いしながら頷いた。
「うん、女の子はもうちょっと冷静にできるけど、男の子は熱くなりすぎるよね」
女の子に負けていたら、女の子…ナギを守れないだろう。
青はちょっと照れたように笑い、
「まあ、負けたら悔しいけど、勝ってもやっぱりおもしろいのはみんなでやることだな」
ナギはその言葉を聞いて、少し考え込んだ後、ぽつりと言った。
「勝っても負けても、一緒に笑えるっていいよね」
青はじっとナギの目を見つめて、ゆっくりと頷いた。
そのとき、二人の間に流れた空気は、ただの友情以上の何かを予感させていた。




