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天武の才

アイリスとアインの出会いの場面です。

武神と呼ばれる少女がいた彼女の名はアイリス。今日も強敵を求めて森を彷徨っていた。

彷徨ってはいるが森にいる魔物の殆どは彼女には捕捉されている。

生物が放つ気や魔力、闘気など生物が放つサインを彼女は漏らさず察知する。距離を含めてある程度ならほぼ自在に感知できる。

この気の大きさはトロルかな。今日はトロルを相手にしよう。目標を決める真っ直ぐに相手に向かい走り出す。

ただ進撃の途中、トロルへ向かうと思われる大きな気の気配を察する。人と思われるがそこいらのモンスターより気配はデカい。ただ大きい様だが気配は抑えられている様にも感じる。

トロルにある程度近づくと気配は消えた。

少女はしばらく静観する事にした。トロルにぶつかる気配に興味を抱いたからだ。

しばらくすると5体のトロルの前に青年、いや少年が現れる。安そうな質素な装備を纏った少年が静かに踏み出した。

トロルにとっては少年は餌に見えた様で1体のトロルが襲ってきた。少年が静かに剣を抜くとトロルの攻撃が届きそうな間合いで時間が止まる。トロルは少年の目前で固まった。

次の瞬間、奥に居た4体のトロルから血が吹き出す。少年が走り抜けた後にそう様にしてトロル達が地に伏して行く。

4体が倒れた後に最初に対峙したトロルも倒れ込んだ。

「そこで見てる君、もう姿を現さないか。」大声で叫ぶ。

「あれれ、居るの分かるのか」アイリスが木から降りてきた。

「私はアイリス。あなたは?」と彼女は手を差し出す。

「俺はアイン」と握手を交わす。

「超戦士さんかぁ、お噂はかねがね。」

「武神アイリスか。」

「どうです、この奥にトロル達の棲家がある様ですが一緒にどうでしょう」とアイリス。

「お邪魔でなければ」とアイン。

二人は歩きだす。

「トロル相手に何か作戦はいります?」

「普通に正面から向かい打つだけで良いかと思うけどどう?」

「それで良いですよ」とアインは言うと一気に加速した。

「じゃ、早い者勝ちで」とアイリスも加速する。


巣穴の前に着くと一旦止まり、二人が並ぶ。

何かを言う間も無く、アイリスが巣穴の前にいる1体を打ち倒す。

「本当に早い者勝ちだ」とアイン。

ここから先はトロル達は二択だった。撲殺されるか両断されるかの。

ある者は頭部を粉砕され、またある者は首と胴体が別れていた。

通常ならトロルは自己回復する為強敵の部類に分けられる。ただ、今日は回復する間もなく絶命する形だった。


オートヒールか戦いの合間に受けるダメージをアイリスは器用に回復しながら高い続けている。

もう20体は葬ったろうに疲れた様子も見せない。

便利そうだなアインも真似をした。闘気を練る技なのでアインにもできる様だ。

アインも少ない動きで次々と倒して行くので殆ど疲労の様子を見せなかった。


100体は倒したであろうか。巣穴の敵をほぼ駆逐した頃、キングトロルが現れた。体格は1.5倍ほど。大きいが意外に俊敏である。ただ、既に一人ぼっち状態。キングの周りには味方はいなかった。

アインは闘気を武器から飛ばしトロルの片腕を切り落とす。

先程の仕返しでは無いが今度はアイリスが真似をして闘気を飛ばしキングの首を切り落とす。


日が暮れる頃には巣穴に動く物は居なくなっていた。

「帰りますか」とアインがトロルの耳を落としながら言う。

アイリスも静かに頷き帰路へ着いた。

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