孤高の狼剣
自分が漫画を描くための、セリフのメモみたいなものです。地の文は単純で、ほぼセリフだけです。
孤高の狼剣
ロルフ
昼 場所 酒場
会話をするカップル
男性客「ハハハ、ロザンナはいつ見ても綺麗だな。」
女性客「あら、アルベルトもかっこいいわよ。」
擬音『ワイワイ、キャキャ。』
カップルの二人に近づく暴漢。
暴漢「おい、俺の前でイチャつくんじゃねえよ!むかつくんだよ!」
男性客「何ですか!あなたは!俺達は普通に会話をしてただけなのに!」
暴漢「だから、それが、むかつくんだよ!」
暴漢は周りを見渡し。
暴漢「お前達も同じだろ?」
暴漢の仲間もカップルを取り囲む。
女性客「!・・・。」
男性客「・・・どうしたら、お引き取り願えます。」
暴漢「フフ、そうこなくちゃな。そうだな・・・、金目の物を全て出せば許してやるよ。」
男性客「それは、勘弁してください!」
暴漢「ふざけんじゃねえぞ!殺されてえのか!?」
金を暴漢に渡す男性客。
暴漢「これだけか!?」
男性客「お願いします。これで、勘弁してください、これ以上、お金を失えば生活できなくなります!本当にお願いします。」
暴漢「それじゃあ、お前達がのたれ死ねばいい話じゃねえか!」
暴漢2「もう、やっちまえよ、こんな奴ら!」
暴漢「そうだな!」
暴漢は殴るために手を振り上げた。
ロルフ「おい、そこまでにしろ。」
ロルフ(主人公)
暴漢「ああ、何だ!?」
振り向く暴漢。
ロルフ「だから、そこまでにしろ。お前らみたいなのがいると、酒が不味くなる。」
暴漢「ああ、何だてめぇ!俺達とやろうて言うのか!?」
ロルフ「そうだが?それ以外に何がある?」
暴漢「てめぇー!むかつく野郎だな!」
ロルフ「他の客に迷惑だ、外に出ろ!」
暴漢「上等じゃねえか!死んで後悔しても知らねえからな!」
昼 場所 外
にらみ合う、ロルフと暴漢達。
暴漢「さあ、始めようじゃねえか!」
ロルフ「・・・こい!」
剣を構え飛びかかる暴漢1。
暴漢1「てやぁ!」
擬音『キーン』
ロルフは相手の剣を受け流す。
暴漢2「この野郎!」
擬音『キーン』
ロルフは暴漢2の剣を弾いた。
暴漢3「死ねー!!」
暴漢3はロルフの不意を狙った。
擬音『サッ!』
しかし、ロルフはあっさりかわす。
ロルフ「数人でかかってきて、この程度か!?」
暴漢「こいつ!!」
ロルフ「忠告だ、もう俺は手加減しない、死にたくなければここからされ!」
暴漢1「な、何をぬかすか!!」
たじろぐ暴漢1、だが、暴漢1は飛びかかった。
ロルフ「チ・・・!」
ロルフは剣先を寝かせ右上に構えた。(霞の構え)
擬音『ズバ!』
そして、次の瞬間、ロルフの斬撃が暴漢の急所を貫いた。
暴漢2「や、野郎!」
ロルフ「だから、言ったろ。手加減はしないと!」
暴漢3「おい、ここは引き上げてお頭に報告しようぜ!」
暴漢2「そ、そうだな!」
少しの間
暴漢2「おい、てめぇ!今回ばかりは見逃してやるが、次はただじゃおかねえぞ!」
ロルフ「・・・。」
暴漢達は逃げていった。
そして、喧嘩を見ていた50代の男性が話描けてきた。
男性「旅のお方、お強いですな。」
ロルフ「これぐらい、何ともないですよ。」
男性「しかし、厄介な相手に目をつけられましたな。」
ロルフ「今の奴らですか?」
男性「そうですな、奴らはこの辺りを牛耳る荒くれ集団、キングの下っぱども、今回の件で、今後、御仁は命を狙われるでしょう。そうそうにこの地を去った方がいい。」
ロルフ「忠告、感謝します。ですが、心配はいりませんよ。」
男性「・・・。」
ロルフ「それより、この辺りでいい宿は知りませんか?」
男性「・・・仕方ないお方じゃな。」
男性は青年に声をかけた。
男性「タイト!」
タイト「ダンショウのおじさん、何のよう?」
男性「この方を宿まで案内してやってくれ。」
タイト「それなら大歓迎だ!わかったよ。」
ロルフ「彼は?」
男性「宿屋の息子じゃ、宿をとるなら彼に全て任せればいい。」
ロルフ「そうですか、ありがとうございます。確かダンショウさんでよかったですか?」
ダンショウ「そうです、ワシの名はダンショウです。」
ロルフ「自分の名はロルフ、以後、お見知りおきをしてくれましたら、ありがたいです。では。」
ロルフはタイトの方を向き
ロルフ「タイトさん、宿の案内よろしくお願いします。」
タイト「喜んで!後、敬語じゃなくていいですよ。」
ロルフ「そうか、なら、タイト、これからよろしくな。」
昼 場所 キングのアジト
暴漢は玉座に座る男に話かけた
暴漢「キングのお頭、話を聞いてくれ!」
お頭「何だ、ロペスか、ファビオはどうした?」
暴漢「それが、長髪を後ろで束ねた金髪の男に斬られたんだ!」
キング「何だって!?それで、その男はどうした!」
暴漢「こちらが、数人がかりでかかっても、凄まじい剣の腕前で引くしかなかったんだ!」
キング「馬鹿やろう!!・・・そいつは今、どこにいやがる!?」
暴漢「ポンチョの村に、まだ、いると思う。」
キング「ポンチョの村か!ファビオの弔いだ、俺が直々に殺してやるよ!」
暴漢「お頭ら!!」
昼 場所 宿屋
会話をするロルフとタイト。
タイト「ハハハ、ロルフさんは西のハイランド地方出身なんですね。」
ロルフ「まあ、ろくな地方ではない、つい、数年前までは国と国が利権を争って、戦争ばかりしていたからな。」
飲み物を運んでくる、タイトの母親。
母親「さあ、飲んでください。うち自慢の葡萄酒です。」
タイト「ありがとう。母さん。ロルフさん、うちの葡萄酒は美味いですよ。」
ロルフ「ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて。」
ロルフは葡萄酒を飲んだ。
ロルフ「・・・これは、美味い。」
母親「当たり前ですよ。なんたって葡萄が違う。この地方でしか取れない葡萄を使ってますから。だから、味が違う!」
ロルフ「もう一杯、もらってもいいですか?」
母親「いいですよ、いくらでも飲んでください。」
ロルフ「ありがとうございます。」
タイト「それにしても、お強いですね。ロルフさんがキングの下っぱの奴を斬り倒したときは、スカッとしましたよ。」
ロルフ「・・・そうか。」
タイト「昔から、この村は奴らに荒らされていて、ロルフさんみたいに勇敢な人何ていなかった、もっと早くロルフさんに出会えていたら、もしかしたら・・・。」
ロルフ「何かあったのか?」
タイト「姉が殺されたんです。」
ロルフ「奴らか!」
タイト「はい・・・。」
タイトは目を少し下に向け。
タイト「ロルフさん、少しだけでも、その時のことを聞いてくれませんか?」
ロルフ「・・・。」
タイト「姉のことを、少しでも悲しんでくれる、ロルフさんみたいな人がいれば、弔いになると思うんですよ・・・。それと・・・、お願いします!姉の!姉の仇をとってください!」
ロルフ「・・・ああ、わかった。聞かせてくれ。」
タイト「それは、数年前・・・。」
回想
昼 場所 村の広場。
荷物を運ぶタイトの前に立ちはだかるキング。キングはタイトにわざとぶつかる。
キング「おい、お前、前見て歩けよ!足の骨が折れちまったじゃねえか!」
タイト「言いがかりはよしてください、こんな見晴らしのいい場所で、ぶつかるわけないじゃなですか!?」
擬音『ドン』
キングはタイトの左肩を突き飛ばした。
キング「何だと!?俺は怪我人だ、怪我人に対してその言葉遣いは何だ!」
タイト「ク・・・。」
キング「そうだな、折れた足の治療費として、有り金、全部出せや!」
タイト「そんな金、無いですよ!」
キング「じゃあ、てめえの足、一本てところか。」
二人の会話に割って入るタイトの姉。
姉「やめてください!」
タイト「姉さん!」
キング「何だてめえ!?」
姉「彼の姉です!」
姉はタイトの方を向いて。
姉「タイト、大丈夫!?」
タイト「・・・。」
姉「お金は、あたしが支払います!だから、弟を許してやってください!」
キング「ふーん、なかなかのべっぴんじゃねえか。・・・気が変わった。」
姉「・・・。」
キング「あんたが、俺の物になるなら許してやるよ。」
姉「それは・・・。」
擬音『バシ』
姉の顎を掴むキング。だが、すぐさま姉は、キングにビンタをした。
姉「けだもの・・・!」
キング「この、アマ!やりやがったな!!」
擬音『グサッ』
キングはすかさず、腰に帯刀していたナイフで、姉の胸を突いた。そして、倒れこむ姉。
タイト「!!」
キング「ふん、おとなしくしていればいいものを!」
キングは周りの仲間を見渡し。
キング「おい、お前ら、もう行こうぜ!」
タイトは姉を抱き抱える。
タイト「姉さん!姉さん!姉さーん!!」
回想終了
タイト「そして・・・。俺達、家族に残されたのは、このペンダントだけ・・・。うう・・・。」
ロルフ「大丈夫か?」
タイト「すみません。ロルフさんはせっかくのお客さんなのに。」
ロルフ「・・・俺は気にしないが。」
母親「すみません。ロルフさん、タイトにとって姉は・・・。うう・・・、すみません。」
ロルフ「大事な家族を奪われたんだ、仕方ないことです。それに、俺も似たようなものですよ。」
母親「似たようなもの・・・?」
ロルフ「恋人が殺されたんです。」
タイト「・・・!」
ロルフ「それで、俺は仇を討つために旅をしているんです。」
ロルフは少し間を置き。
ロルフ「タイト!お前の気持ち受け取ったぜ!それに、つらいことを話してくれて、その気持ち姉にも届いているだろう。」
タイト「・・・慰めてくれて、ありがとうございます・・・。」
外から声がした。
暴漢「おい、ジジイ、長髪で金髪の男はどこだ!」
老人「し、知りません。」
暴漢2「おい、長髪で金髪の男!出てこい!」
窓から外を覗くロルフ
ロルフ「どうやら、俺を探しているみたいだな。」
剣の鞘を強く握るロルフ。
タイト「行くんですか?」
ロルフ「・・・ああ。」
タイト「死なないでください。」
ロルフはうなずき、ドアから出ていた。
母親「神様、この方にご加護を。」
昼 場所 外
キングと対峙するロルフ
キング「おい、お前か、俺の仲間を殺したのは!」
ロルフ「じゃあ、逆に聞こう。タイトの姉を殺したのはお前か?」
キング「タイトの姉?」
ロルフ「数年前、お前が殺した女性だ!」
キング「数年前?ああ、確かにそんな女もいたな。だが、俺の殺された仲間の命とは釣り合わないな。」
剣の柄を強く握るロルフ。
ロルフ(久しぶりにこいつの封印を解くときが来るとは!)
ロルフは間を置き
ロルフ「覚悟しろよ!お前達!」
キング「ああ!何を言ってやがる!覚悟するのはお前の方だ!」
ロルフは抜刀し剣を振り抜く。
ロルフ「ウルフファング!!」
すると、剣から生み出された魔狼の首が飛び、キングの仲間を襲う。
仲間の暴漢1「ギャー!!」
キング「何だ、何が起こった!?まさか奴は!!」
仲間の暴漢2「お頭、何なんですか、今のは!?」
キング「奴の名はロルフ、隣国エデンで伝説の剣士として恐れられた男、そして、奴が操る剣は魔狼を生み出し自在に操るという、またの名を孤高の狼剣!」
ロルフ「ふん、俺のことを知ろうが知ろまいが!手加減はしないぞ!」
キング(何で、そんなやつがこんなとこにいるんだ!)
キングは間を置き
キング「ま、待て、取引を仕様じゃないか!」
ロルフ「今更、よく、そんな口を聞けたな!」
キング「お、お願いだ!助けてくれ!」
ロルフ「ウルフファング!!」
暴漢2「ギャー!」
キング「何て!威力だ!」
キングは周りを見渡し。
キング「クソ、お前らかかれ!」
暴漢3「お、お頭!?」
キング「とっとと行け!」
暴漢3「い、嫌だ!!」
暴漢4「死、死にたくない!」
逃げ出すキングの仲間達。
キング「お、お前ら!!」
ロルフ「どうする、お前は逃げないのか!?」
キング「そんなこと言って、逃してくれませんよね!」
ロルフ「ウルフファング!!」
キング「や、やっぱり!!ウギャー!!」
キングの最後の断末魔が響いた。
ロルフ「・・・。」
ダンショウ「ここまで強いとは・・・!」
ダンショウはロルフに話かける。
ダンショウ「ありがとうございます。御仁のおかげでこの街は救われました。逃げ出したものも大人しくなるでしょう。」
ロルフ「礼にはおよばないですよ。」
陰で見ていたタイトも話しかけてきた。
タイト「ロルフさん、あなたは一体・・・!」
ロルフ「ただのしがない剣士さ!そんなことより、葡萄酒を一杯、今まで奴らに殺された人達の弔いをな。」
翌日の朝 場所 村の広場
会話をするロルフ達
タイト「行くんですか?」
ロルフ「ああ、今まで世話になったな。」
ダンショウ「お気をつけなされ、御仁の強さは敵も多いことでしょう。」
ロルフ「ご忠告、感謝します。ですが、無駄な心配は御無用です。」
タイトの父親「ロルフさん、娘の仇を打ってくださってありがとうございます。本当に感謝しています。」
ロルフ「自分は、当然のことをしたまでです。もしも、また、自分が村に訪れて弔いが必要な時は葡萄酒を一杯・・・。」
タイトの母親「それなら、また、飲みに来てください。好きなだけ御馳走しますよ。」
ロルフ「それは、ありがたい、ですが、飲むのは程々にしないといけないですね。」
ロルフは去り際に相槌を打ち。
ロルフ「では、また合う日まで!」