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二重惑星  作者: 淀川馬琴
地球と天球
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一人っ子と双子

月は美しい。


そして地球も。

宇宙空間から見ると特に美しいと言う。


もし地球を毎晩のように見られたら、月の様に飽きるだろうか?



マウは大気圏突入の前にもう一度『地球』を見た。


美しい。

それはこれから突入する星ではない。

母星だ。


これから突入する星は耐熱パネル側なので見えない。


しかし毎晩飽きるほど見てきた星だ。


二重惑星。


どちらの星も美しかった。



マウは『天球』と呼ばれている星に歴史上初めて突入を開始した。


母星の技術の粋を集めた探査機で飛び立ったが、

しかしそれはおそらく片道切符の旅になる。


探査機は大気圏突入後、もう一度宇宙速度に達する程の性能を持っていない。


決して帰れない有人探査。


非人道的だが、決行されたのは当然の事だろう。


過去、誰が始めての冒険に死のリスクを考えなかったというのか?

世界一周?北極到達?新大陸発見?


宇宙に出るまでに十分な科学技術の発展を要するのは偶然か、

神の御業か、宇宙の意思か。


分かっていることは、天球にも水と空気と、緑の大地がある事。

どちらの星も双子の様に美しい星だった。



マウは大気圏突入後、

十分な大気で減速し始めた探査機から脱出し、パラシュートで落下する。

必要な資材も同じくパラシュート投下された。


最初の任務はその資材を回収し、母星と通信する事。


マウはまだ宇宙服のままだ。

そして酸素ボンベで呼吸している。

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