その闇人形とは
僕は、貞操的な意味で危険なことになっていることに気づく。
僕は、性的な意味で、美味しそうに見えるらしい。
よく分からないが僕たちの世界の動物的な意味がそう、エッチな意味になってしまっているようだ。
なんてことだ。
これから僕はこのオウルという人物にあんあん言わされてしまうのだろうか?
そう僕が涙目になっているとクルツが深々と嘆息して、
「兄さん、冗談はほどほどに。本気にしていますよ?」
「……怯えている姿もなかなかそそる。“美味しそうだ”」
「兄さん……八つ当たりはほどほどに。ルネは俺が保護したのですから兄さんにあげません」
そう怒ったように言ってクルツが、僕をクルツの後ろに隠すようにする。
かばっているというか、守られているというか。
なんだか安心すると僕が思っているとそこでオウルが僕とクルツを見比べてから、
「クルツにしては珍しい反応だな。なかなか面白い」
「面白いのはいいですが、それで用事は何ですか?」
そうクルツが聞き返す。
ここに来た用事はそういえば、そんな話をするのではなかったなと僕が思い出していると、
「最近闇人形の動きが活発になっているようだった。だからそろそろ異世界人が呼び出されてしまうのでは、と思ってそれをクルツに伝えに来たのだが……その通りだったようだな」
僕の方を見ながらそう告げるオウル。
でも、その闇人形とやらが、一体僕に何の関係があるのだろうと思いつつも、それ自体がどんなものか僕にはわからなかったので、
「その闇人形とは一体、どんなものですか?」
そう聞いたのだった。
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