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君は可愛いから

 クルツは、オウルに兄さんと呼ぶなと言われたがそれを無視して、そう呼び、さらにラデュレ? という人物に聞いた。

 だがそれを聞かれると、それまで全く表情が変わらず(僕を怯えさせた時もそう)にいたオウルが、初めて渋面を作った。

 それから絞り出すような声で、


「あいつの話をするな」

「また喧嘩をしたのですか?」


 あきれたようにクルツが言うとオウルはムッとしたように、


「喧嘩をするもしないも、あいつと私は何の関係もない。そうだとも」

「今度は何があったのですか」


 いつもの事というかのように、クルツが肩をすくめて聞く。

 けれどそれにオウルは答えずに代わりに、なぜか僕の方を見た。

 それが何となく猛禽類に狙いを定められた小動物のような気持になりながら僕は、


「な、なんでしょう」

「そういえば、ハムスターというものは、君たち異世界人の世界ではどちらかというと、捕食される側であるらしいね。いわゆる“餌”だそうだが、違うかな?」

「た、確かにそちらのような気もしますが、それがどうかしたのでしょうか?」


 僕が不安を覚えてそう聞くとオウルが……ここでにたりと笑みを浮かべた。

 何故ここでそのような顔になるのでしょうかと僕が思っていると、


「異世界人は大抵、我々にとって“とても美味しそうなご馳走”に見えるという話は知っているか?」

「えっと、知りませんが……」

「もちろんそれは“性的”な意味で“食欲をそそる”という意味だ。君は可愛いから楽しめそうだな」

「ひいいいいい」

 

 僕はそこで、悲鳴を上げたのだった。

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