簡単なものだが
こうして僕達は再びコテージに戻ってきた。
ただ現在、僕はある悩みに遭遇していた。
つまり、クルツといつ手を放すのかという問題である。
僕から言い出しにくいというかしばらくこのままでいたいというか。
クルツも何も言わないので、このままになっている。
以外にも心地よいような気がしないでもないこの状況。
まるで恋人同士のような気分が味わえている。
僕は現在クルツの事が好きだけれど告白できない状態で、でも、気分だけなら今の状態では味わえる。
だからもう少しこのままでいいかなと僕が思っていると、そこでクルツが、
「そ、そろそろお昼ごはんにしようか」
「そ、そうだね。そ、そろそろそんな時間だし。あ、クルツは今日何を食べたい? 食べたいものがある?」
僕はそんなこう、つい、変な雰囲気になりそうな所で慌てて手を放してクルツにそう聞いた。
クルツはどんなものが食べたいだろう?
せっかくの休日だから、楽しんでほしいと僕が思って言うとクルツが、
「食べたいものはあるが……今日は俺が料理をしようか。異世界の料理はルネが知らないだろうから楽しんでもらいたい。といっても簡単な煮込み料理だが」
「異世界のクルツの手料理! ぜひ食べてみたいです!」
異世界の料理は変わっていて美味しいものもあって、だから僕も食べてみたい。
だから僕はクルツにお願いをした。
それにクルツは照れ臭そうに笑い、
「簡単なものだが楽しんでもらえるといいな。よし、早速だが作り始めるか」
「僕もクルツのそばで料理を見せてもらおう。作り方が赤れば、僕の作れる料理の種類も増えるし」
というわけで僕は、クルツの料理を傍で見ることに。
まずは塩漬けの……よく分からない生物の肉をたたいて故障のようなものをまぶしていく。
他には、ニンジンや玉ねぎ、ジャガイモのようなものをサクサク切って一口大のおおきさにする。
後はこれらの野菜を水に入れて、沸騰したら肉を入れる。
その時にベイリーフに似た葉っぱなどのハーブを入れた。
これらの香りを一つづつ、後ほど僕は確認しておこうと思う。
そしてその間に僕達はコーヒーのようなものを淹れる。
近くにあった飲料水に使える湧き水をとってきて沸かして使う。
僕の場合はミルクと砂糖を入れて飲み、クルツはそのままだ。
新鮮な水で入れたコーヒーは格別な味だと思った。
そうこうしている内にスープが出来そうになったのでフライパンで、パンの表面の軽く焼いて黄金色の焦げ目をつける。
その温かい表面にバターを落とす。
バターがトロリと美味しそうに熱でとろける。
これをお皿に盛り付け、スープもお肉を入れて……。
「完成! うわ~、美味しそう」
「そう言ってもらえて嬉しいよ。さあ、味見をしてくれ」
「うん、うわ~スープがあっさりしているのに濃厚。しかもいい塩加減。この香りも独特で美味しい。わ~お肉も柔らかい。ぱくっ、もぐもぐもぐ。噛むたびに肉汁が……」
クルツの作ってくれた煮込み料理というかスープは、そんな風にとても美味しかった。
パンに浸して食べるだけでもたまらない。
こんなおいしいものを食べれて幸せと思っていると、そこでクルツがじっと僕の方を見ているのに気づく。と、
「可愛い」
そう僕は言われてしまったのだった。
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