どこかで聞いたことのある声の人
ここ周辺の闇人形は全て一掃されたらしい。
もう安全とのことだった。
なんでも騎士団だけではなく城の魔法使いや騎士たちも総出で周囲の闇人形を狩ったらしい。
そしてクルツは僕に、
「だからルネがもう怖がらなくていい。これからも、楽しい場所に二人で行こう」
「うん」
僕はそう頷くと、クルツが頭を撫でてくれる。
それが心地良いなと思っているとそこでクルツが、
「今回の働きもあって、休暇が取れたがその……この前海に行ったときに見た島があるだろう? あそこに行ってみたいのだけれど、どうだろう」
「あそこなんだ、うん、分かった。いつ行くの?」
「明日にでも行きたい」
そう、ソワソワするようにクルツに言う。
いつもと違うクルツの様子に僕はいぶかしむ。
でもクルツと一緒に行くならどこでも楽しそうだから、多少何かを隠していてもいいかと僕は思って、
「分かった、じゃあどうしよう? 着替えとかの準備は必要だけれど、食べ物はどうしようか?」
「食事関係は、料金込みだったから現地に食材関係は運んでおいてもらえるはずだ。あそこにはいくつかの、一軒家のコテージがあってその内の一つを俺たちは借りることになっている」
「もう予約してきたんだ」
「ああ、せっかくの休みだから」
それを聞きながら僕も楽しみだと答えて、ハーブなどを合わせた自家製調味料、ジャム等を持っていくことに。
あちらではそこそこのものがそろっているけれど、こういったものがあればもっと楽しい事が出来る気がしたのだ。
なんでも肉をその場で焼いたり、パンを焼いたりもできるらしい。
また、現地で木の実などを採ったりもできるそうだ。
この前は闇人形に邪魔を最後はされたけれど、明日はもっと楽しめそう……そう僕は思う。
こんな風に明日が楽しみになりながら、僕とクルツはいつものようにベットの中で僕はクルツに抱きしめられながら眠ったのだった。
次の日、本日もまたクルツの犬耳を揉み揉みしてやり逃げする行為に挑戦していた。
あれから全然うまくいっておらず、僕は毎回クルツに喘がされる羽目に陥っていた。
だが今日の僕は一味違う、そう僕は思いながら攻撃を仕掛けていくも、
「うにゃあああああああ」
やはり僕の獣耳を唇でハムハムされて悲鳴を上げる。
そして息も絶え絶えになり動けなくなったところでようやくクルツが目を覚ます。
「ご、ごめん、またやってしまった」
「う、うん、悪気がないのは分かっているから。それよりも今日の朝食は外で食べていくんだよね」
「そ、そうだな、よし、早速食べに行こう。船の出発時刻に遅れないようにしないといけないから」
そうクルツが言って、僕達は移動したのだった。
朝食は軽いものを食べて、僕達は海に向かっていく。
船が来る時間までそこそこあったので、船着き場のそばで僕達は海を見ていた……のだけれど。
「あれ? クルツにルネちゃん、こんなに朝早くにこんな場所でどうしたの?」
そこで僕達はどこかで聞いたことのある声の人物に話しかけられたのだった。
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