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異世界転移をしたようですが

 一体何が起こったのか。

 僕、佐々木流音ささきるねはよくわからない。

 だって気づいたら森の中にいたから。


「こ、ここは一体。さっきまで、安売りのアイスを食べながら機嫌よく歩いていたはずなのに。しかもなんでアスファルトの道がこんな土の道に……」


 そうひとり呟きながら周りを見回しても、黒々とした森が広がるばかり。

 どこに行けばいいのかすら分からない。

 そう僕が不安を覚えるも、誰も答えてくれる人物はいない。


 先ほどまで周りに見えていた住宅街は、うっそうと茂る木々に代わっている。

 ハイキングにはちょうどいい雑木林で、緑の匂いは心地よいきもする。

 こんな状況でなければ、の話だが。


「ど、どうしよう。どうすればいいんだろう。い、異世界転移物は何冊か読んだことがあるけれど、心の準備が……」


 そう周りを見回しながらどうしようと困惑している僕のすぐそばの茂みが、そこで音を立てた。


がさがさがさ


「な、何?」


 何かの獣だろうか?

 ここは異世界のようだし、一体何が出てくるのだろう……そう僕が不安に思っていると、その近くの茂みから何かが出てきた。

 それは、目、口、鼻のない青い透き通った人の形をした怪物だった。


 大きさは人間の子供……小学生くらい。

 それが僕の方にゆっくりと歩いてくる。


「ひ、ひぃいいいいいい」


 僕は悲鳴を上げて後ずさるも、こんな時に小石に足を取られて尻餅をついてしまう。

 痛みを感じるも、その間にその怪物は更に僕へと近づいてきて、もう駄目だ、そう僕が思ったその時。


きんっ


 銀色の線が見えると同時にその怪物が切り裂かれて、そのまま霧散する。

 そして、


「大丈夫か?」


 そこで、金髪碧眼の剣を持った……犬耳の美形の男が現れたのだった。



 

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