第21話 魔物図鑑
露店でまずは小麦粉とバターを購入する。
ついでに卵も多めに買っておく。
砂糖は後で砂糖の実を取りに行こう。
まだオーブンがないからフライパンで作れるのはホットケーキ?でも蜂蜜がないか。
露店で蜂蜜が売っているか聞いてみると、蜂蜜はハニービーという魔物を討伐するとゲット出来るようだ。
ハニービーに事を調べる為に、魔物の事が載っている本が売っていないか聞いてみると、近くに小さな本屋があるそうなので行ってみることにする。
5〜6分歩くと石造りで年期が入ってそうな建物に本の絵が描いてある看板があった。
なんだか入りにくい雰囲気の店だが、蜂蜜の為にどうしても魔物関係の本が必要なので意を決して入ることにする。
中に入ると三畳程しかない小さな店舗の本棚に、ぎっしりと本が詰まっていた。
意外とたくさん本があると感心していると、お店の店主のなのか魔女のような帽子をかぶった老婆に声を掛けられる。
「今日は、何を探してるんだい?」
「蜂蜜が欲しくて、人に聞いたらハニービーを討伐したら手に入るって言われたねん。それで、ハニービーとか魔物関係の本が欲しくて、ここに来たねん。魔物の事を詳しく書いてる本ってあるのん?」
「あんたが魔物を狩るのかい?……ランクはいくつになったんだい、冒険者だろう?」
「今日、ランクEになったとこや」
「ランクEねえ、それならこの本あたりかねえ」
言いながらすぐに一冊の本を取り出した。
探す素振りも見せずに、取り出すとは、この婆さんなかなかやるなぁと変に感心する。
渡された本には、魔物図鑑初級編(ゲットできる一覧表)という題名書いてあり、中を確認するとちゃんとハニービーの情報もあった。
本には魔物の絵が鮮明に描いてあり、狩り方や弱点やどんな素材が取れるのか、どこに発生しやすいかなどのいろんな情報が盛り込まれていた。
あまりにも良くできた本なのでお値段がとても気になる。
「お婆ちゃん、これなんぼすんのん?」
「この本は、金貨5枚だよ」
「金貨5枚……………もうちょっと負からへん?」手持ち金貨3枚しかないねん」
「負けられないねぇ………手付けを払ってくれたら取り置いてあげるよ。でも値引きは一切しません。あたしゃ今まで値引きはしたことは無いからねぇ」
なかなかやるなぁ大阪のおばちゃんに負けさすことをさせんとは、しゃあないか、しばらく金策に走らなあかんか?
「ウーン、分かった前金払うさかい絶対他の人に売らんといてや、売ったら怨むで………」
「大丈夫だよ、その本は10年以上売れてないからね」
10年以上売れてへんのやったら負けてくれたらええのにケチやなぁと思いながらも前金を払っておいた。
そのまま街を出てホームを出せる場所まで移動する。
途中、魔力のある限り魔物を狩ると決めてウルフや一角ウサギ、オークそれに初めて見たブラウンベアーも狩ることができた。急いでホームを出し一服することにした。
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