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第14話 商業ギルド

 ゴーリゴーリゴーリと一心不乱に魔力を込めながら「星5つ〜星5つ〜星5つ〜………」とポーション作りをしている。どっかの悪い魔女みたいやけど、星5つの呪文はやめられん。目一杯良いポーションを作って売らなな〜


 風呂にも入らず、手持ちのガラス瓶が無くなるまで、ポーションを作り続けて、星5つポーションが95本できたところでガラス瓶が無くなったので、そのままベットに飛び込んで眠ってしまっていた。





 朝起きて、何時ものようにラジオ体操や他の運動を済ませ、一階に下りると、ムキムキのおっさんがいた。


「おはよう、君がユリちゃんか、昨日は娘のニーナが世話になったなぁ、ありがとう」


「いえ、ニーナちゃんには、いろいろこの街のこと、教えてもらってたんでお互い様やわ………ところで顔を洗いたいんやけど、水はどこにあるのん?」


「そこから出た庭に、井戸があるから、そこで洗うといいぞ。すぐに朝食が出来るから、顔を洗ったらそのままここに来るといい」


「わかったわ、ありがとう、助かったわ〜」と脇にあるドアから出ると井戸があったので、そこで顔を洗い、タオルを水に浸してしぼり、腕や首筋を拭いていった。


「うー風呂に入りたい、今日の晩は絶対に風呂に入らねば」


 少しだけさっぱりして中に入ると、ニーナもいて「朝ごはん出来てるよ〜」とニコニコしながら寄ってきた。


「今日も私が案内してあげる。商業ギルドに行くんでしょう〜」


「いいのん?…冒険者ギルドでなんか依頼受けへんの?」


「えへへ〜、実はお願いがあって〜、商業ギルドでの用事が済んだら、薬草取り一緒に行って欲しいな〜って思ってて〜。お願い!」

 可愛くお願いされてしまったので、断れなかった。


「じゃあ、商業ギルドでポーションを売ってから行こうか?」


「うん!ありがと〜」





 食事を済ませ、ニーナと一緒に商業ギルドに出かける。

 行く途中でオリーブオイルが売られていたので、銀貨1枚分を購入する、思ったより安かったので、こんな事なら、昨日買っておけばマヨネーズ作れていたのにと、後悔した。




 途中でニーナが「もし、ユリちゃんがさっきのオリーブオイルを買った露天みたいに、ポーションの販売をするんだったら、商業ギルドに登録しておくのもいいよ〜

 ギルドで買取してもらうくらいなら、登録はしなくてもいいけど、露店を開くんだったら、商業ギルドに登録はしなくちゃいけないの。税金の問題もあるから」


「面倒くさいけど、後々のこと考えたら、登録しとく方がええかもしれんな〜

 教えてくれてありがと〜な〜ニーナちゃん」


「いいのいいの、早く済ませて、一緒に冒険に行こう〜」




 商業ギルドは冒険者ギルドよりも大きく、白い壁も眩しい建物だった。

 中に入ると多くの人が列んでいたが、受付は沢山あったので回転率は良いようで、順番が来るのは早かった。商業ギルドの受付の人もみんな美人さんだった。(受付は美人しかなれない)と変な偏見を持ってしまいそうだよ。



「今日はどうされましたか?」と赤毛の美人さんに聞かれたので、「ポーションの買取を、お願いしたいのと、商業ギルドに登録もお願いしたい」


「それでは身分証はお持ちですか?」


「冒険者カードでもいいのん?」


「結構ですよ〜、冒険者カードをお持ちでしたら、商業ギルドのカードと統合されますので、冒険者カードをお預かりいたします。出来上がるまでの間にポーションの査定をさせて頂きます」


「そしたらこれ、お願いします」ポーション100本を、アイテムボックスから取り出して、カウンターに置いていった。


「確認しますね、…………………………………………

 100本全て星5つですね。でしたら1本大銅貨7枚ですので、100本で銀貨70枚になります」


「思ってたより高かったわ、なんでなん?。ポーション1本大銅貨5枚くらいって聞いてたのに」


「大銅貨5枚は星1つの時の値段ですね。星5つのポーションは大銅貨7枚になります」


「そうなんや〜、これから何とかなりそうやわ、ありがとう」


「それではカードをお返しします。こちらは、商業ギルドの手引書になりますので、しっかりとお読みになってください」と分厚い手引書も一緒に渡された。


「ニーナちゃんほな行こか…」と声をかけ商業ギルドを出た。


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