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俺様人生  作者: ちびひめ
5/30

DT

ぐっすり寝て起きた土曜日。

目が覚めるとアスカが隣にいて、ビクッとする俺。

そうだった、そういや泊めたんだった……


どうやらアスカも起きたらしく、布団をスリスリと頬擦りしている。

「おはよう」

と、俺が起き上がろうとすると、アスカが上に乗ってきた。

「ねぇ、レンくん、キスしたことある……?」

突然の出来事に対処できない俺。

「キス……しちゃおうか?」

そんな誘いに俺が乗るか!!


するんなら俺様から先にしてやる!!


俺はアスカをひっくり返し、ゆっくり口づけた。

女の子の唇って、柔らか〜!!

狭いベッドの上で押さえ込むようにキスをした。

そしたら、アスカが俺の手を下に持っていく。

おいおい、いいの?そんなことして。


彼氏いるんじゃないの?


でも、誘われてやらないのは漢じゃない。

俺は全く冷静だったが、据え膳食わねばなんとやら、とアスカに手を這わせた。


胸を触ろうとすると極端に嫌がるアスカ。

「胸は小さいから、コンプレックスだから、いや」

と言う。

脱がせようともしたが、極端に嫌がる。

仕方ないのでスカートだけを脱がせた。


ゴムは、オナホのときに使っていた余りがあった。これで安心。


それにしても、あれやだこれやだとわがままな関係の持ちよう。


が、俺はこれで晴れてDTを卒業したことになる。


卒業の感想は、オナホよりは、まあ、いいです。

だった。


だってアスカはそこは嫌、あそこは嫌、そこは触らないで、とやたらストップをかけてきて、冷静だった俺は更に冷静になった。

息子が萎えなかったことが奇跡のようだった。


アスカはというと、先程の余裕はどこへやら、ベッドの上で放心していた。


俺はアスカにシャワーを進めた。

アスカは

「わかった……」

と、ふらふらしながらロフトの階段を降りた。

危ないなと思った俺は、ロフトを急いで降りて、アスカを支えながら風呂へ向かった。


アスカはふらふらしながら入っていき、ものすごいスピードで出てきた。


タオルを置き忘れていた俺は、シャワーをとめたアスカに、入り口を少しだけ開けてタオルを渡した。


俺もシャワーを浴びる。

DTを捨てた俺、普段と何も変わらない。

DTを捨てたら人生変わりました!とか言う雑誌は、あれは嘘だな、と思う。


お昼を過ぎる頃、アスカは慌ててハニタンのところへ行かねば!

と焦りだした。


俺は見送りながら、もう二度と会うことはないだろうな……そう思った。


ところが次の日、日曜日の夜にまた彼女はやって来た。

仕事が終わってからすぐに来たらしく、入り口のインターホンを鳴らすと俺を待った。


まさか来るとは思っていなかったので、俺は、アパートの入り口から自分の部屋までの短い間に着替えを済ませた。


「今日はハニタンのところに行かないんですか?」

「うん、今日は行かない。レンくんと遊ぶから」

そうアスカは言うと、またカラオケに誘ってきた。

俺は所持金が微妙だったから嫌がったんだけど、

「おねーさんが出して上げる」

というので甘えることにした。


アスカの車で山から下り、カラオケへ。

カラオケは日曜日とあって、割りと混雑していた。

受付をちゃっちゃと済ませるアスカ。

そのまま店で待機する。

アスカは待合室にあるスロットにご執心だ。


十五分くらいたって、アスカの名前が呼ばれる。

アスカはちょうどスロットがかかってしまっていた。

「何号室?」

「8号室……」

「これ終わったらすぐいくから、歌ってて!」

「はい……」


俺は部屋に入ると、リモコンなどを持ってきた。

しかし、一人で何を歌えと言うんだろう?

店員さんがジュースを運んできた。

軽く会釈する。


アスカはまだなのか?

俺は軽い苛立ちを覚えた。

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