はじまり★
「大当たりーー!!」
商店街の、おっちゃんが大声で言う。そしたら、奥にいた人がゾロゾロでてきた。
「・・・」
なに、なに、なに?何か当たりました??
この人ゎ、秋元 内斗、あきもと ないと、と読む。28歳、独身の、フリーターで、コンビ二でバイトをしている。顔は、スカウトよくされるほど、美形。沖縄在住
「待て待て待て、200万。だよ」
「へぇー??」
内斗は、今の状況が分かっていない。
「だから、今あんたが引いた、ガラガラが200万の、200万なの。わかったかい」
ほんの何分か、前のコト。
少し風邪気味だったので、もう少しで、家の近くの古い商店街の薬局へ行った。風邪薬やら、マスクやら、栄養ドリンクやら、いろいろ買ったので、5083円になっちゃった・・。(大人買い^^)
買い物をした後、ちょくで、コンビ二のバイトに行こうとしたら・・・。
「ざんねーん。はいティシュ。」
と、声がした。何かと思って声の先を見ると、近くで、<1年に1度の、1等・200万だよ~>という看板があった。
目立ちたくないので、恐る恐る、近ずいてみた。
「おお、そこのイケメン君。やってみないかい。まー、5000円以上、この商店街で買ったらだけどね。あるかい?レシート」
さっき買ったばっかり。
「これでいいですか・・・」
財布の中から、レシートを出した。
「OK、OK、薬局でこんなに・・さー引きな」
と、進められた。
自転車ゲットしたい。安いのを、去年買ったが、すぐ壊れて、今は持ってないから、欲しいのだ。
そう5位が自転車。
1位 200万 1名 金
2位 韓国1泊2日 1名 赤
3位 テレビ50型 2名 青
4位 デジカメ 5名 緑
5位 自転車 10名 ピンク
6位 商店街商品券5千円 15名 紫
その他 ティッシュ
と、なっていた。
10名だから確率もある。がんばるぞ!!
ガラガラ・・・、黄色かい・・・。やっぱり、運のない内斗には、当たるはずもない。期待した自分が悪かった・・・。
黄色、黄色・・ない。ティシュかい。
「えっーーーーーーーーーーー」
思わず叫んでしまった。
おっちゃんも、うんうんと首をひり、
「驚くのも無理ないな。」
「今年は、やっとあたりましたねぇ。」
奥にいた40代後半くらいの男が言った。
「どういうことですか」
内斗が言うと、
「いやーこれは、商店街、活性化のためにしたんだけど・・・。前は今以上に、お客さんが少なかったからね・・一等は10万だったんだ。だけど人が少なくてね・・。一等引かずに終わっていって、20年。だからその分さ」
と、教えてくれた。
おっちゃんが、金庫の鍵を開けて、札束2まいをわたした。
「はいよ」
頭を下げて、バイトに向かう。
頭の中は、もうワクワク。何に使うか、考えた。
親孝行? できない、親はオレが23のときに死んだ。仮に生きてたとしても、貧乏だったから、親らしいことはされた覚えがないからしたくない。
旅行? 行ったことはないが興味ない。
他には・・・夢、夢だ。そう内斗には、子供の時からずっと変わらない夢があった。その夢は、小説家。
小学生のころ、家が貧しい、イケメン、ウザイらしいから、いじめられていた。友達もいない。なので、休み時間は、図書室で毎日本を読んでいた。家に帰っても、親はいない。帰ってくるのは11時、朝も6時。うちには、借金があった。500万円も。だから、ずっと働いている。
いつも、1人の内斗には、小説しかなかった。小説を読んでるときだけ何もかも忘れられる。
小4になってから、自分で小説を書くようになった。
そして、恋もした。初恋だ。相手は、田中 美香。美香もいじめられていた。いじめられる理由は、逆だ。美香は、お父さんが社長さんで超金持ち、超が付くほどだからハンパじゃない。学校に来てくる服は、ドレスのようなもの。しかも、持ってるものすべて、ブランドだったり、流行のもの。学校には、高級車で送り迎え。そんなこんなで、2人まとめていじめられた。
そんなやつに、なんで恋なんかしたか・・・。似てたからだ。美香も1人。親は、仕事で海外に行ってて、お手伝いさんはたくさんいるけど食事、夜は1人。あと美香は、小説を書いていた。時々見せ合ったりした。もちろん、性格も優しい。
そんな美香に告白した。振られた。その後もあきらめずに、1年に一回。小4~中3まで告った。高校から、美香は東京に行った。今まで行きたかったが、金がなくていけなかった。
よし、きめた東京に行く。美香にも、もう一回告白するためにも。
自分の世界に入りこんでしまっていた内斗も、ダッシュでコンビ二へ向かう。
午後2時びったりに着いた。荷物を置いてレジを操作。
いつもは苦痛のバイトだが、今日は楽しかった。
午後9時~バイト終了~
いつもバイト帰りに残った、弁当をもらってかえる。
そして今日は、バイト最後涙))バイバイ弁当、バイバイ店長。
店長に、
「今日でやめさせてもらいます。今までありがとうございました」
「なんだ突然。まぁー。オマエの、働きはさいこーだったぞ」
店長やさしい。
「でわ。さようなら」
そういって、クールにコンビ二をでた。
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