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ZEROをAIに書かせたらどうなるのか? これならすぐ出来るので実験します編  作者: じゆう七ON


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AI 第15話 不死鳥の抜刀、そして沈む太陽

AIが作ったら、なんか感動の物語に変わった!


全然違う!


これ面白い!

「――お掃除の時間ですよ、トカゲさん」


 ゴトーが腰の刀をわずかに浮かせた瞬間、世界の『濃度』が変わった。


 BP7万を誇るエンシェントドラゴン・亜種が、生まれて初めて「捕食される側」の恐怖に直面し、喉の奥で引きつったような声を漏らす。


 グルルッ、ガ……ッ!?


 ドラゴンの周囲に展開されていた禍々しい魔素のバリアが、ゴトーの放つ無色透明な圧に押され、ガラス細工のようにひび割れていく。


「ゴトー……さん……? その力は、一体……」


 リルは呆然と立ち尽くしていた。


 ボロボロになった仲間たちの中心で、ただ一人、埃一つ立てずに立つその背中。


 先ほどまでの軽薄さは消え、そこにはただ、絶対的な「終焉」を司る者の風格があった。


「お嬢さん、言ったはずですよ。死んじゃあ、デートもクソもない。……ここは僕が少しだけ、時間を止めさせてもらいます」


 ゴトーの右手が、吸い込まれるような速度で柄を握り直す。


「――神殺一刀流かみこそぎいっとうりゅう・参ノ型」


 ギィィィィン!!


 抜刀。


 それは「斬撃」という現象を超えていた。


 赤い一閃が空を裂いたと思った瞬間、エンシェントドラゴンの巨大な腕が、音もなく宙を舞った。


 ギィィィィィィィィィッ!!!!!


 数秒遅れて、ドラゴンの絶叫が森を震わせる。


 切断面からは血が噴き出すことさえ許されず、ゴトーが放った「不死鳥の焔」によって瞬時に焼き塞がれていく。


「なっ……! あの硬い鱗を、あんなに容易く!?」


 リルの驚愕を余所に、ゴトーは踊るように地を蹴った。


 彼の歩みは軽く、まるでお花見でもしているかのようだが、その一太刀一太刀が確実に、BP7万の怪物の肉を削ぎ落としていく。


「『不知火しらぬい』」


 ドォォォォン!!


 爆炎がドラゴンの六翼を焼き焦がし、飛行能力を奪い去る。


「『夕凪ゆうなぎ』」


 翻る刃がドラゴンの視界を奪い、その漆黒の頭部を正確に切り裂いていく。


 一方的な蹂躙。


 神界十二神が、最高戦力であるモッスンが、命を削っても届かなかった「絶望」が、たった一人の風来坊の手によって解体されていく。


 だが、ゴトーの表情は晴れない。


 彼は戦いながら、リルの手首で激しく明滅する『時の腕輪』を、悲しそうな目で見つめていた。


「……悪いね、お嬢さん。僕がここへ来たのは、こいつを倒すためじゃない。……君を、見送るためだ」


「見送る……? 何を言っているの?」


 ゴトーはドラゴンの猛攻を紙一重でかわしながら、リルの目を真っ直ぐに見据えた。


「その腕輪……『みんなのコンピュータ』。博士が言っただろう? 絶望した時に魔力を込めろって。……今がその時だ。見てごらん、空を」


 リルが顔を上げると、そこには目を疑う光景があった。


 ドラゴンの背後、はるか上空の魔霧が割れ、巨大な「眼」のような紋章が空に浮かび上がっていたのだ。


「あれは……天帝・天来様の……紋章?」


「違う。あれはこの神界の『掃除機』だ。……お嬢さん、気づいているんだろう? この戦いは仕組まれている。魔素を吸い込みすぎた神界を一度リセットするために、わざと怪物を放ち、生き残った強者のエネルギーを回収する……。この戦場にいる君たちは、もう『回収対象』なんだよ」


 ドクン、とリルの心臓が跳ねた。


 博士が語った「多層世界の真実」。


 人間界で神が生まれないよう、バランスを取るための装置。


 この戦いは、神界を守るためのものではなく、神界の「膿」を出し切るための、上位存在による間引き。


「そんな……。じゃあ、死んでいった仲間たちは……、モッスン様は、ただの餌だったと言うの!?」


「残念ながら、そう言うことだ。……そして、僕にはそれを止める権限はない。僕ができるのは、その腕輪を起動させるまでの時間を稼ぐことだけだ」


 ゴトーは刀を正眼に構え、残った全神気を刀身に集中させる。


 ドラゴンの目が、異様な赤色から、空に浮かぶ紋章と同じ「白金色」へと書き換えられていく。


 エンシェントドラゴン・亜種は、今や天界の意思を宿した「処刑人」へと変貌していた。


 BPが――計測不能な域へと跳ね上がる。


「リル!!」


 瀕死のモッスンが、炭化した体で叫んだ。


「その男の言う通りだスン……! ワシらは、踊らされていた……! でも、お前だけは、お前だけは生きて……真実を……!」


「モッスン様! 三姉妹も、ウーベも、ニュンさんも……まだ生きてる! みんなを置いてなんていけない!」


「いいえ、リル様」


 倒れていたパピーが、震える手でリルの裾を掴んだ。


「私たち……もう、わかってるパピ。この世界のことわりから、私たちは逃げられないパピ……。でも、リル様は違う。リル様は……私たちの『希望』パピ」


「パピー、何を……」


「行って……新しい世界で……美味しいお菓子を、いっぱいいっぱい、食べてほしいポピ……」


 三姉妹が、最後の手を取り合い、自分たちの魔力をリルの腕輪へと注ぎ込み始めた。


 ウーベも、ニュンも、意識が朦朧とする中で、己の命の火を腕輪へと預けていく。


「お嬢さん、決断を」


 ゴトーが吠える。


 ドラゴンの口内から放たれるのは、神界そのものを消滅させかねない極大の光束。


「すべてをやり直すんじゃない。……君が、君として生きられる場所へ、その想いを繋ぐんだ!!」


 リルは涙を流しながら、手首の腕輪を握りしめた。


 仲間のぬくもり、博士の祈り、ゴトーの覚悟。


 すべての魔力が、紫色の石――『みんなのコンピュータ』に集束する。


「――っ、あああああああ!!」


 リルの叫びと共に、視界が真っ白な光に包まれた。


 最後に見たのは、仲間たちの穏やかな微笑みと、迫り来るドラゴンの光線を、ただ一振りの刀で真っ向から受け止めるゴトーの、不敵な後ろ姿だった。


 ――さようなら、誇り高き白銀の女神。  ――次に出会う時は、平和な空の下で。


 世界が反転する。


 重力が消え、リルという存在が時空の狭間へと吸い込まれていく。


 100年前の神界が、音もなく崩壊していく中で。


 一匹の白狼は、ただ、涙を流しながら「未来」へと落ちていった。


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