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ああ、見上げる空はこんなにも青いのに

作者: 黒楓

お馴染み“月曜真っ黒シリーズ”です。









 昨日降った雨でまだ濡れている路面を、履き慣れしていないポインテッドトゥでコツコツ歩く。


 頭の中にカレとの()()が浮かび上がらない様、努めて足を運んでいるけれど……『この日の為に!』と買ったパンプスには、乱れた歩調で付けられた傷が、もう三つもある。

 斯様に頭のてっぺんからつま先まで“勝負服”だったのに、今はどれも悲惨な状況だ。


 私だって“下心”が無かった訳じゃない。

 もう大人なのだし、いや、大人だからこそ見る夢の為の下心を持つのは悪い事?

 その分、弁えて(わきまえて)接していたけれど、カレはそういった努力に値する人では無かった!


 本当に人とは分からない。

 あの端正な顔立ちとステイタスの内に、鼻もちならない子供の残虐性を後生大事に隠し持っていたなんて!!


「あっ!!」


 また足が絡んだ。


 転んだ私はアスファルトの上に投げ出される。


 ホテルから飛び出した後にコンビニで買ったストッキングの脛が破れ、新たな血が滲む。

 でも私はそんな事を構う間もなくワンピースの裾を抱え込んで路面に蹲る。


 彼の御用達のスイートルーム。

 カレはそこを虫かごかバケツの様に使って

 捕まえた(ひと)たちを“自由研究”の対象にして“記録”する。


 少なくとも私は、その“記録”のせいでこれから先、心休まる事は無いのだろう。


 例え今、内腿やあちこちに付けられた“残虐”を覆い隠したとしても……




書いてる自分も落ちます(-_-;)


毎度毎度申し訳ございません<m(__)m>



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― 新着の感想 ―
[良い点] うーん、何とも言えぬ、寂寥感。 でも、これが、黒楓先生の持ち味ですからね。 私は、この作品、好きですよ。
[一言] これは落ちますね……。。。 想像するだけで。。。 「あの端正な顔立ちとステイタスの内に、鼻もちならない子供の残虐性を後生大事に隠し持っていたなんて」 この一文の恐ろしさ。 彼女が平穏な未来を…
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