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サイバーパンクでこんな感じのプレイしてます

「ひぃやっほーう!」


 新車を乗り回す感覚は最高だ。

 まぁ軍の払下げ品だから中古車ではあるんだが、メンテナンスが良かったのか乗り心地は抜群に悪い。

 うん、軍用車だからね。

 乗り心地は悪いが、運転した感じ挙動に問題は一切ない。

 何なら手足のように動かせるわけで、後ろから追いかけてくる連中も手こずっているようだ。


「ちょっ、今なんか当たった!」


「あー、コンピューターの判定だと小銃だ。それも低威力のレーザーガンだから問題ない」


「撃たれてる撃たれてる!」


「やば気なのは避けるか迎撃してるから問題ない」


 さすが1億出して購入したのもあるけど迎撃装置とかの動きもいいな。

 こっちで何かしなくても自動で爆発物処理とかしてくれる。

 いざという時周囲に被害が出ないように爆発させるんじゃなく溶かしてる。

 超高出力のレーザーで一瞬でジュッとやっているから爆風こそ発生しても破片が飛ぶ心配はない。

 つまるところ死人は出ないように注意されているのだ。

 ただ……。


「メリナ、この迎撃システムもうちょい改良できるよな」


「えぇええええええ、ででででででできますううううううううううう」


 がったんがったんと揺られながらメリナが返事をする。


「よし、やってくれ」


「ささささささすうううううううがにににににににいいいいむりいいいいいいい!」


 まぁ今も普通の走り方してるわけじゃないからな。

 車の間をすり抜けるのは当たり前、歩道だってアクセル全開で、必要があれば宇宙空間用の姿勢制御スラスターを併用して壁を走ったりしている。

 地面、壁、くるりと回転して反対の壁、そして地面とくるくる回りながらの走行である。

 この調子ならあと10分も追いかけっこすれば逃げ切れるな。

 直接船に乗ってもいいんだが、その場合ルディの自動防衛システムでこいつらが消し炭になる。

 一応ベルセルクの法で正当防衛を訴える事もできるが、ここはヘパイストスの領域。

 向こうの法でとなると……まぁアルマがいるから根回しできるとしても、それ以上に時間がかかる。


 ぶっ殺していいなら簡単なんだが、生かしたままというのは本当に難しいんだよな……。

 だからこそ骨拾いや護送の仕事をメインに……ん?


「そうじゃんこれ護衛と輸送じゃん!」


 その内容をかいつまんで説明すれば、荷物を運ぶ際に邪魔する奴は敵と認定してぶっ殺していいと言う事になっている。

 なので反撃してもいいのだ。


「180度ターン! 対ショック姿勢!」


「とっくに対ショック!」


「え? え?」


 メリナは頭を抱えているが依頼人は何が起こるのかわからない様子。

 だが無視してドリフトターンで敵車両を正面に捕らえ、マシンガンで斉射する。

 あちらの車は所詮一般車両を改造しただけの代物、装甲もシールドもたかが知れている。

 紙切れのように吹き飛んだシールドと、そのまま運悪く直撃を受けたドライバーや身を乗り出していた連中の身体の一部が蒸発する。


「うぷっ……」


 そっとメリナが依頼人にエチケット袋を差し出すのを見てからスピーカーで声をかけてやる。


「お遊びはおしまいだ。これ以上やるって言うなら全員死んでもらう事になる。各国の法律ではベルセルクの輸送や護送中の傭兵にちょっかいだして死んだ奴が悪いって決まりだろ。今回お前らはその法に触れた。私らはお荷物の運搬中でな、容赦する理由が無くなっちまったよ」


 ジャコンと車体から追加のマシンガンが生えてくる。

 ……何丁備えているんだろうなこれ。


「10秒待ってやる。今引けば今は生かしておいてやる。それを過ぎたら撃つ。はい十秒経った!」


 話している間に時間経過したので掃射。

 慌ててバックで逃げようとする連中を蜂の巣にしようとして、まぁさすがに逃げる相手を指名手配犯とか、宇宙海賊でもないのに撃つのは気が引けるので直撃はしないようにしておいたが……運悪く運転手が蒸発した車なんかは立ち往生している。

 まぁ運転手が蒸発するレベルのビーム直撃しているから操縦系が動かなくなってても不思議はない。

 少なくともハンドルくらいは吹っ飛んだだろうからな。


 まぁ俺はそんな車の間を悠々と走り抜けるだけなんだが。


「さて、落ち着いたしさっさとルディの所に戻るか」


「私は戻ったら車の点検とシステムのチェックをしますね」


「オロロロロロロロロロ……」


 なんか最近周りの女ゲロ吐いてばっかりだな。

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― 新着の感想 ―
これが“ゲロイン”というやつか。 美人が台無しである(笑)
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