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やっぱりソロが一番だ!

「ジョンがやられた!」

「俺は大丈夫だ! 先に行け!」

「柿崎ぃ!」

「隊長! 無茶です! そんな傷で!」


 ……こいつらノリノリでついてきたけど、微妙に役に立たない。

 というか出て速攻で被弾して退避したやつもいる。

 今ついてきてる奴らは被弾したとか死亡フラグバリバリなセリフ言ってるけど、それでもピンピンしてる頭のおかしい連中だ。

 ただ単に盛り上げのために叫んでるだけで実際は被弾どころか、相手の撃ってきたビーム打ち返したりしている。

 けど人数が増えた分速度が落ちたから、微妙という評価なのだ。


 個々人としては強いんだけど、最初から連携というものを知らない。

 だから背中を任せるにも不安が残るんだよ。


「あー、悪いが先行っていいか? この速度じゃ間に合わない気がする」


「う、うむ。そうだな……」


「戦力としては頼もしいんだが……」


 あの姉妹がこんな反応するレベルだぞ?

 脳みその代わりに火薬でも詰め込んでるんじゃないのかと疑いたくなる。

 ……いや、その方が爆弾になって使い道もあるか?

 ともあれこいつらを肉盾にして後顧の憂いを断ちながらというのがベターな気がするので先行した。


「やっぱソロプレイは周りを気にしなくていい分楽だな」


 適当なレプリカントを踏み台にしつつ、高等部にナイフを突き立ててからアンドロイドの動力炉を蹴り壊す。

 と、同時につま先に鈍い痛み……いつもの感覚で動いてしまったせいで指が折れた……けどこのくらいの負傷は慣れてるから走る程度は問題ない。

 ちょっと蹴りにくくなっただけだな、ヨシッ。


「エントリー!」


 訓練室のドアを蹴破って突入。


「……失礼しましたー」


 そっとドアを戻して、拝借したプラズマグレネードを放り込んで退避。


 いや、だって中にどでかいモンスターいたんだよ!

 いたもん! 化け物いたもん!


「………………」


 やったか、とかそういうセリフは間違っても言わない。

 爆発とともに吹っ飛んだ……というか消し飛んだ訓練室の入口をそっと覗き込むと化け物は消えていた。

 多分あれ、宇宙怪獣のDNAとか使って人工的に作った何かだ。

 生物兵器の類だから……レプリカントとほとんど同じだな。

 見た目が人外なだけの、99.9%人間みたいなもの。

 そんなの元の世界でいくらでも見てきたから問題ない。


「さて、入口は……どこだ?」


 訓練室は毎日のようにビームやプラズマが発射されるので滅茶苦茶頑丈にできている。

 ドアは蹴破ったせいで壊れかけていたから消滅したが、プラズマグレネード一個じゃダメージを与えた様子もない。

 化け物は瞬殺できても対策された建築物相手じゃね。


「えーと……あ、ここか」


 少し歩きまわって足音が違う場所を見つけた。

 本当に微かに違う程度で、普段から気を付けていないとわからないような場所。

 ついでにさっきも言った通りここ、普通に銃ぶっ放したりしているから僅かな音の違いなんか気付けないんだよな。

 そういう意味ではいい場所を選んだと言えるが……どうやって壊すか。

 ナイフを突き立ててみるが数センチ沈んだだけで折れた。

 殴ってみたが指が折れた。

 面倒だから踏みつけてみたが足が痛かった。


「となると、どっかにロック解除のパネルが……」


 壁をがりがりとナイフでなぞりながら歩き回る。

 振動することでめっちゃ切れるナイフだけど、その分破損もしやすいからな。

 気をつけながら歩いていると途中でガキッという勘職に当たる。

 ビンゴ。


「オープンプライスってね」


 切り込みを入れた壁を無理やり引っぺがして、出てきたパネルを見る。

 ……うん、さっぱりわからん。

 というわけで……。


「あーメリナ? 入口のロック外してくれ」


 適当に叫んでみると、俺の端末に「繋げ」の二文字。

 なるほど、これをこうして……プラグインっと。

 こんな時代でも優先ケーブルは偉大だな、電気さえあれば使えるというのは利点だ。

 ジャミングの心配もない。

 ……まぁ俺の端末とホワイトロマノフはジャミング挟んでるんだけどな。


「あ、繋がった。どうです? そっちの様子は」


「アンドロイド蹴ったり、硬化材質の床ぶん殴って指が折れたくらいだ。しかしジャミングはどうした?」


「この養成所の設備を乗っ取ったのでこの程度なら難なく抜けられますよ。とはいえアナさんの小型端末への連絡は難しいですけどね。まぁ何かしらの端末に繋いでもらわないと出来なかったので助かりましたよ。えーと、マリアでしたっけ、あの子に伝えてもらうの忘れてましたし、今防戦で手一杯みたいなので」


 なるほど、そういう手段か。

 つーかそんな重要な事忘れるなよ……。


「まぁいい、その辺の説教は後にするとしてマリアは無事か?」


「そりゃ余裕で無事ですよ。あの子なら反物質を止められなくてもAIの基礎部分は残る程度に頑丈に作ってあるので」


「……オーバースペックか?」


「ハイスペックです」


 そうかぁ、俺の知ってるハイスペックとは随分違うらしいな。

 でも今はそれが助けになっている。

 うん、高性能に悪いことなし!


「あ、床下の通路今開けますね。それとその先に生体反応が一つ。注意してください」


「了解した」


 生体反応か……またきな臭い話になってきたぞ?

新作2本同時公開!

といっても片方はネオページさんで掲載してる作品でございます。

もう一本は人型兵器SF。

スペースオペラ書いてて、有名なモブの話が完結して、機動戦士の新作が発表されてとヒャッハーなまま書いた作品です。

お時間ある時に読んでいただければ幸い!

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― 新着の感想 ―
>脳みその代わりに火薬でも詰め込んでるんじゃないのかと疑いたくなる。 >……いや、その方が爆弾になって使い道もあるか?  OH……ジュラ◯星人並の感想。  ボ◯ガ博士が出てくるのも、時間の問題か。
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