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戦闘

 飛び交う光線の中健康煙草に火をつける。

 いやー、煙いだけかと思っていたがSF世界のは味わい深いね。

 これだけでお腹いっぱいになりそうだ。


「暢気ですねぇ!」


「そりゃまあ、こっちには高性能サイボーグ美少女がいるからな」


「おだてても何も出ませんよ!」


「いや、今右手からビーム出てるじゃん。十分充分」


 正直この銃撃戦の中で俺の出番はない。

 というか、のこのこ出ていっても即死するのがオチだ。

 あの光線、文字通り光の速さで飛んでいるがその残光を残しているから目視できるらしい。

 なお残光にもダメージ判定あるので迂闊に触れると大やけどする。


「いや、そりゃ出ますけどね! 実際この後どうするんですか!」


「大体の事は時間が解決してくれるんだよ。これ、悩んだ時の常とう手段」


「ノープランなんですか!?」


「ノープランとは失礼な、プランはあるが俺達だけじゃどうにもならんってだけの話だ」


 そう、実際解決するには時間が必要なのだ。

 時と場合による、という言葉もあるが今回は時だけが解決策である。

 そしてそのための【場合】を手段にした。


「そうだな、とりあえず弾切れるまで撃ちまくれ。できればこっちに接近させて殴れると嬉しいな」


「じゃあそうします!」


 適当にメリナが撃った弾、それが敵の横をすり抜け一人の兵士がナイフを持って突撃してきた。

 よく見れば刃がブレているように見える……高周波ブレードってやつか?

 うむ、よく切れそうだ。


「お望み通りそっちに送りましたよ!」


「ないすー」


 振り下ろされるナイフ、狙いは肩だ。

 殺しては意味がないという事を理解しているのだろう。

 だが甘い。


「はっ!」


 武術とは立って殴り合うだけが全てじゃない。

 座ったままの姿勢で相手の意識を奪うものだってあるのだ。

 無力化なんて簡単、呼吸ができなければ相手は動けなくなるんだからサクッとね。

 ついでに脳みそも揺らしたし、循環器系も狂わせた。

 こうなると生身の人間は数時間で死ぬし、サイボーグ化していたとしてもまともに動けない。

 そんな兵士の両足と肩にナイフを突き立ててからスイッチらしきものを見つけて振動をオフにした。

 うん、いいねこれ。

 戦利品としてもらっておこう。


「次行きますよ!」


「はいよー」


「あ、2人抜けました!」


「だいじょぶだいじょぶ」


 切りかかってきた男には同じ対処を、銃口を向けてきた男は申し訳ないが両手とお別れしてもらってから意識を刈り取った。


「これで三人か」


「こっちで撃ったのは5人です、どうするんですか!」


「まだ数いる?」


「少なく見積もってもダース単位で」


「そりゃ凄い。でももうすぐだろ」


「何がですか!」


 メリナが叫んだ瞬間だった。

 どさどさと人が倒れる音が響いた。


「ほら、お出ましだ」


「コロニー治安維持部隊だ! 全員その場を動くな! 動けば敵意有りと見なして射殺する!」


「な?」


「え? え?」


「あらかじめきな臭い取引になりそうだから先手を打っておいたんだ。治安維持機構に連絡入れて、ここのモニターのデータ送ってな。数が数だけに部隊編成に時間がかかったんだろうけど……まぁ及第点か」


 戦闘が始まって10分以内というのは大したものだろう。


「あー、こちら通報者のアナスタシア。両手を挙げて倒れたソファーの後ろから出る。いいか?」


「こちらで確認する……了承が出た。出てきていいぞ」


「あいよ、隣にメリナって言う女の子もいる。敵意は無いし武器も大したものは持ってない。少し疲れたんで茶でも飲みたいんだが、なんかあるかい?」


「それは取調室で聞いてくれ。ともあれ、こいつらを連行している間妙な動きはするなよ。監視をつける」


「OK、じゃあタバコでも吸いながら待ってるさ」


 うん、仕事のできる相手ってのは話しやすくていいね。

 メリナみたいにすぐに話に乗ってくる奴も助かるけどな。

また新作公開します!

今回はエルフ主人公のファンタジー!

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