ダークエルフと同居します!
「不思議な部屋ね?」
電灯を見て、魔法?と聞いてくる。
テレビの砂嵐に耳を塞ぐ。
ガスコンロの火を付けたら、悪魔召喚?と
驚いた表情をする。
更にトイレの便座の蓋を開けてお辞儀をしていた。
文化が違うのだろう。
俺がもしあの城に残っていれば俺が驚く事ばかりなんだろう。
「くつろいで!」
そう言いながらイザベルが着ていたびしょ濡れの服を、洗濯機に入れ回したら。イザベルが走ってきて耳を洗濯機に当てる。
「魔導兵器ですか?」
また凄い単語が出てきた!名前的にヤバい物だろう。
「クシュン!」
バスタオルだけはヤバいと海人はジャージを渡す。
「?」
(下着がない状態でメイド服着せたら変態だろうな…)
「なんですか?この服。柔らかい!」
寝室に隠れて着替えるのを待つ海人。
「着替えました!」
グレーのジャージがノーパンノーブラの女性を守っている。
「バックスライドさせたい!」
瞬きをするイザベル。返答はない。
イザベルは俺に興味を持った様だ。色々質問をぶつけてくる。
(違う世界から来たって言ってもいいのかな?)
悩む海人に質問が止まらないイザベル。
カイトは大魔法使いなの?
笑うカイト。
ステータスを見せる。
「特定外来生物…」
ビックリするイザベル…
(やっぱり嫌なんだろな。この「特定外来生物」って)
涙を流すイザベルを見て落ち込む海人。
(はあ…別に好かれたいわけじゃないんだけど。)
「救世主様ー!」
イザベルが抱きしめる。
「本当に存在したのですね。救世主様。」
意味がわからない海人は固まる。
私達、ダークエルフや亜人達は今も奴隷の様に扱われています。何千年前から言われていたのです。
必ず「特定外来生物」様が現れ私達に新しい世界を創って導いてくれると!
(えー何か凄い話しになったぞ!)
「お、俺はただの釣りバカだよ…」
「特定外来生物」様はスキル【想像付与】を使い導いてくれると言い伝わっているのです!
(ハイ、持ってます。)
俺は笑って誤魔化すがイザベルは真剣な顔つきで俺を見つめる。
イザベルを外に連れて行く。
ここは「死の島」って場所何だと説明する。
こんな所に居る俺が救世主か?とイザベルに聞いた…
また涙を流す。
「ここは…私達亜人達が誕生した場所です。何千年も前に、ご先祖様はここに国を創ろうとし人族に滅ぼされ生き残った亜人達が迫害を受けながら…」
大泣きするイザベル。
(あれだ!絶対に俺が救世主になる設定なんだ。)
イザベルはこれからどうする?と聞いてみた。
「カイト様に使えさせてください。いえ!仕えます。私はここに住みます。」
「なんにも無いよ…ここ。」
「貴方が居ます!カイト様に付き従います!」
諦めないイザベルに海人は折れる。
「釣り弟子なら仕えていいけど!」
「釣り?」
知らないのか?これは教えがいがある!
「良し!最初からベイトはバックラしやすいから
イザベルはスピニングリールから覚えよう!」
瞬きをするイザベル。返答はない。
イザベルは寄ってくる。
「カイト様!国を‥国を興してください!」
カイト「良し!釣り大国を創ろうイザベル!」
瞬きをするイザベル。返答はない。
イザベルにアパートの隣りの部屋に住んでもらうことにした。
部屋に戻る海人。イザベルが着いてくる。
「イザベルの部屋は隣りだよ!」
「護衛します!私がカイト様を護衛します。」
頑なに自分の部屋に行かない。イザベル。
「同居するの?」
「はい!護衛です。」
産まれて初めて家族以外の異性と同居する海人…
しかも異世界でダークエルフと!
「直リグ14グラムの気分だな…」
イザベルは真剣な顔で質問する。
「先程から意味不明な単語は魔法ですか?」
「ハハハ!気にしなくて良いよイザベル!
これから宜しくね!」
笑顔になるイザベル。
(まあ1人よりは楽しいからな…)
次回へ続く。