──分断
呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん!
というわけで変態さん報復されるの巻
『──【Joker】、非合法の組織である君たちでも聞いたことくらいはあるでしょ?』
『──ぐっ、ゴフッ……それがなぜこんな所にいるのですか……!』
『──大きな仕事があるんだ~~~♪ 邪魔されちゃ困るからね、不確定要素は潰しておこーかな~~~って♪♪♪』
「──言い残すことはそれだけですか……?」
『「ふにゃ?」』
ガリッと何かを噛み砕け音が聞こえた。
その瞬間辺り一帯が闇に包まれる。
誰かに襟を掴まれる。ぐえー、くるしい。
「やはりな」
ゼノムはこの状況を予期してたかの様な口振舞い。
どういうこと? あと苦しいからはなして。
「今放すと即デスペナだ」
どういうことだ。
「これは吸血鬼の固有能力《影の帳》。いわばあの男の身体の中に居るのと同じだ」
なるほど、よくわかんない。
でも危険だってことはよくわかった。
そういえば一番影の近くにいたドド助さんはというと……。
「にゃ、にゃんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~!!?」
絶賛影に囚われの身である。
わたしはゼノムの袖をちょんちょんと引っ張る。助けなくていいの?
するとゼノムは銀の槍を何処からともなく取り出し、それをドド助さん目掛けてヒュンと投げ付け──
「──殺す気かっ!?」
「もちろん」
納得いかない様な表情を浮かべるドド助さん。たぶん人のこといえない。影とは無事お別れしたようだ。
助けて貰ったにも関わらずゼノムに対しぎゃいぎゃいと騒ぐドド助さん。殺す気かちみは~~~!!? と。
(──たぶんわたしでもそうおもう)
それにしても聞いて良いのだろうか?
(──ここどこ?)
風も生き物の気配も一切感じない。正に密閉空間という感じだ。
長時間居るとあまり良くなさそうだということは何となくわかる。
そんなわたしの内心を把握したのかゼノムはこの暗闇の奥──恐らくこの事態の元凶であるモノを見詰めながら話し始めた。
「ジョブの特性上、影を操るジョブは確かに存在する。忍や影を司る属性のジョブなど……しかしこれは違う。一部を引き出すのではなく自分自身を影にしている。まずあれを同じ様に見ること事態可笑しな話だが」
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