表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/102

第八十一話 神様、厄介ごとばかりで困ります

このところ姿を見せなかったカレット王子がとんでもない話を持ってきました。



「プラム兄さ~~ん 遊びに来ました~」

「カレット! また抜け出したのか!!」

「今日はちゃんと許可取ってきたよ」

「ホントだろうな!」

「本当だよ。今日は陛下の勅旨を持って来たんだよ」


あぁ~なんか嫌な予感しかしないけど、勅旨と言われるときかないわけには行かないよな……


「陛下の勅旨? 誰に宛てたものだ」

「兄さんとケンモさんだよ」

「へっ? 俺も??」

「どちらかと言うとケンモさんがメインかな?」

「聞きたくないような……」

「では読むね。勅旨。本日より三日後、ダンジョンの視察を我メルテナ八世が直々に行う。故にハモン第一王子、よろず屋店主オオサキケンモの両名に同行を命じる」


はぁ~~~~~ なんでオレまで同行しなきゃいけないの!まさか・・・

「そのまさかです。先日会いたければ自身が出向けと神使様が申されましたので、陛下が直接出向かれることになりました」


わっ! ラトスさん。どこに隠れてたの……


「いや……なりましたって、陛下も忙しいでしょうが……」

「はい。今回は視察ということで公務としてお越しになります」

「無理に来なくても……」



「ケンモさん。冒険者ギルドから呼び出しがきました」

「勘弁してくれよ~~」


「では、私共はこれにて失礼致します」

「俺はまだ居るから先に戻ってていいよ~」

「なりません。殿下にもお戻り頂きます」

「えぇ~久しぶりに来たんだからまだ良いよね」

「殿下をお連れしろ!」

「離せ~~~~~~」

またもやお連れの人に連れていかれた……もうお約束になってるな。


「ケンモさん。冒険者ギルドから呼び出しを忘れていませんか」

「そうだった。プラムさんも一緒に行ってください」

「分かりました。私も同行を命じられていますからね」


冒険者ギルドに着くなりテトロンさんに連行された。


「どういう事だね。今王宮からの使者が来て陛下直々にダンジョンを視察されるから警備を出せと言って来たぞ」

「オレに聞かれても知らねぇ~よ……」

「私も初耳でした」

「じゃ~なぜお前たち二人が同行するんだよ」

「だから知らねぇ~よ」

「私も聞きたいぐらいです」

「とにかくだな、警備もなにも……お前の店から出発だ。良いな!」

「嫌ですよ」

「じゃ~陛下に1階層から入らせて魔物と遭遇させるのか!」

「オレの店の視察じゃなく、ダンジョンの視察なんだから入り口から入るのが当然だろ」

「私も同感です。魔物退治の戦闘要員を必要と感じて要請をされたんだと思いますね」

「……じゃ~ お前の従魔も同行させろ。それくらいは出来るだろ!」

「本人たちに聞いてみないと返事は出来ません。どうしてもと言うなら、高級な美味しい肉を用意してくれたらそれで説得はしてみます」

「足元をみおって……」


従魔を同行させる交渉材料にブラックドラゴンの肉を大量に貰ってきたけど、これで説得が出来るかどうか……気が重い。



「ということで、ポーチンもミタマもジャルラもシトリンも。みんな一緒に行ってください。お願いします」

『本当にお主は都合のいい時だけポーチン呼びだな』

『ワシは初めて名前を呼ばれた気がするわい』

『ミタマもだよ~~』

『あるじ~ あるじ~ ジャルラあるじ守るために行くよ~』

「ジャルラ~~~~」思わず抱きしめてしまった。









(ホホホ……ケンモよ)

カレーは無いよ

(美味いが、さすがに3日連続はなぁ……)

じゃ~何しに来たの?

(何しにって……わしのコーナーじゃから……)

リーザさん呼ぼうか?

(いや……あの女子(おなご)は恐いからのう……)

「誰が怖いって??」

(あっ…いや……誰って…… ケンモ。何故呼んだんじゃ)

呼んでないぞ

「で、誰が怖いのかしら???」

(…………さらばなのじゃ~~)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ