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第六十八話 神様、リョウ君も大概です

臨時休業の初日はダンジョンの15階層まで行って戻ってきた。


はぁ~初日でそこまで?? 戦闘シーンも無くて臨場感に欠けると言う声は聞かないことにしよう。

だって……この話は戦闘物じゃないからね。これからも戦闘は期待しないで……お願い。



(おいおい作者殿よ。こんなこと言うても良いのか?)

作者です。良いんです。検索キーワードにも戦闘無いかもって書いてあるし。何事も正直が一番。

(そりゃそうじゃが…… キーワードまで見とるかのう……)

読者を信じましょう。

(まぁ~そうじゃな……)



自販機用の日替わり弁当を急いで作り、セットして回っていたら、最後の10階層で冒険者の人に声を掛けられた。


「すいません。武器の手入れをお願いしたいんだけど、お店は休みですか?」

「そうなんだけど、その直したいという武器を見せて貰えますか」


冒険者は鋼のソードを鞘から抜き見せてくれた。


「あぁ~かなり刃こぼれしていますね。ちょっと待っていてください」とリョウ君を呼びに行った。


「これはかなり使い込んでますね…… 地金の強度も弱ってますから直してもすぐ刃こぼれか、最悪は折れますよ」

「そんなに酷いですか……」

「酷いね。どうする?直すなら刃こぼれなら1時間、補強なら4時間は掛かるけど」

「時間は大丈夫ですが、修理代はどれくらいかかりますか?」

「う~~ん……安くして、刃こぼれは1000ギル。補強なら2万ギルかな」

「……補強でお願いします」

「わかりました。さっきも言ったけど4時間は掛かるからね。それまでここで待ってて」



「ケンモさん。炭は有りませんか? 切らしてました」

「無いけど、直ぐに用意は出来るよ。どれくらい要る」

「取り敢えず、50キロ位欲しいな」


急いでネットショッピングで購入し、リョウ君に渡した。


リョウ君が作業をしている間にオレも3台の自販機を製作した。深くなればなるほど利用者も少なくなるけど、確実にポーションは売れていたからだ。設置予定は12・14階層と次に進む16階層だ。そこにはポーションだけでなく、ユウゴ君作のエリクサーも考えている。当然、効果は下げて作ってもらうつもりだけど……。


自販機が出来上がったころ、リョウ君が「出来た~」と言って工房から出てきた。


「ケンモさん。これ鑑定してみてください」

「良いけど…… 鑑定! 高い強度を持つハガウルネ製のソード。 ハガウルネってなに?」

「今朝、ケンモさんがコピーで作ったウルツアイトを補強剤に少量使ってみたら、ハガウルネって材質になってました」

「ウルツアイトって……そんなん使って2万ギルでいいの?」

「初めはね、普通に直すつもりだったけど、これを混ぜたらどうなるかな……って?」

「いやいや…… 好奇心はわかるけど、ウルツアイトは貴重な石だよね」

「そうだよ、でもコピー品でタダだし……」


そうだけど、そうじゃなくて…… もう発想が自由すぎるでしょ…… 



「お客様、お待たせしました」

「もう出来たんですか。ありがとうございます」

「こちらですので、ご確認をお願いします」


「うぉ~~~~~ すげぇ~~~ 新品って、別もんになってるよ」

「はい。強度を高めるために少量の別鉱石を加えましたので……」

「以前より軽く振れる気がするんだけど……」

「それは……」

「それね、刃先を鋭利にするためと刃こぼれ部分を補うのとで、全体的に薄くなって空気抵抗が減ったぶん軽く感じるんだよ。でも、ウルツ… (それ言わないで!) 強度は増してるからね」

「ありがとうございます。新品買うより良くなってるんですけど……」

「僕がこの店に来ての初仕事だからね、張り切っちゃった」

「あ…あの……これ。お代の2万ギルです」

「はい。確かに受け取りました。ありがとうございます。この先も気を付けて進んでくださいね」

「はい。ありがとうございます」


ふたたび地上に戻って明日に備え休むことにした。

 









(今日は2度目の出番じゃ~)

作者です。今日はこのコーナーはお休みです!

(なに~~!)

お疲れさまでした~~。作者でした~


(……楽しみじゃったのに)

ジジィ。残念だったな。

(………………)


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