第六十六話 神様、店が休みなのでダンジョンでも行こうかな
ドレースさんのお達しで地上のお店はお休みです。ついでにダンジョン店もお休みにしました~。
「皆さん。今から3日間、商業ギルドの指導も有りお店をお休みにします。ダンジョン店も自販機だけにしますので、このお休みを自由に楽しんできてください」
「やったぁ~~!」
リーザさん……はしゃぎ過ぎだからね……
「店長……自販機の日替わり弁当はどうするの?」
「それはちゃんと作りますよ」
「手伝います」
「数も少ないので大丈夫ですよ。ありがとう」
「……試食できない」
セリナさん…それ腹ペコ軍団と同じだから……
「では、私はその間だけも冒険者ギルドに戻っています。ケンモさんはどうされるのですか?」
「オレはダンジョンの10階層からさらに潜れるところまで行こうと思ってますよ」
「ダンジョン!? それならギルドに戻るのは止めて、私も同行します。次回はと前に言質も取ってありますからね」
「……わかりました。プラムさんも一緒に行きましょう」
「ダンジョンに潜るのですか? 調薬用の素材集めが出来そうですね。私も付いて行って良いですか?」
「素材集め……僕もしたい」
「じゃ~ ユウゴ君とリョウ君も一緒に行きましょう」
「腕がなりますよ。これでも元Aランク冒険者でしたからね」
「はい、心強いです」
「あの……」
「なに?リョウ君」
「ダンジョンに行く前にお願いなんだけど、戻ってから作業が出来るような場所は無いですか」
「あぁ~ そうだね。忘れてたよ。ついでにリョウ君の部屋も用意するから、この本から好きな部屋選んで」
「高級温泉宿って……」
「早く選んでね。あと、鍛冶工房は納戸棟の一階に作るけど、良いかな」
「はい。場所が有ればどこでも良いです」
「了解した」
「部屋はこれでお願いします」
「おぉ~和洋折衷でいい感じの部屋だね。では、納戸部屋の2階に作るから行こうか」
「あの~ できたら、作業場の隣にお願いします」
「わかったよ」
「ありがとうございます」
工房のイメージ図をリョウ君に書いてもらいそれを再現する。
「~~~~~~これと同じ!」
次はへやだね。「~~~~~~これと同じ!」
「凄いです~~ 初めて見ました。コピースキルですか?」
「そうだよ」
「それじゃ~ この石もコピー出来ますか?」
「やった事ないからなぁ~ どれどれ…… これと同じ!」
わぉ~ コロンってもう一つ同じのが出て来たよ……
「凄いです!石までコピー出来るんですね」
「いや……初めてやったし……」
「これ、ウルツアイト鉱石なんです。コピーで増やせたら使いたい放題ですね」
「なに~~ ちょっと待って、鑑定してみるから」
「ケンモさんも鑑定が出来るんですね」
鑑定の結果、ウルツアイト鉱石、純度85%高品質。硬質で加工には不向き。と出た。
「リョウ君。純度85%だって……」
「はい。僕も鑑定しましたが、元の鉱石より純度が高くってビックリです」
「オリハルコンやミスリルも有るので、必要な時はコピーをお願いしますね」
「ははっ……オレ鉱山じゃないから……」
「鉱山ですか?面白いですね」
「いやいや……」
「へへっ……早くダンジョンへ行こう。みんなも待ってるからさ」
リョウ君のおかげ?でコピーチートの意外な使い方を知ったよ。
あっ、魔石もコピー出来るかな? こんど試してみよう。
「みなさん、お待たせしました。ポチとかタマとジャルもお待たせ」
『なせジャルだけ単独で呼ぶ』
『ミタマもタマじゃなくてミタマって呼んでほしいなぁ~』
『とかチャンより、とかの方がましな気が……』
『あるじ~ あるじ~ ジャルラはね。ジャルラだよ』
『フン。さっさと行くぞ』
「こんにちは~~ 遊びに来ました! って、皆さんどうされたんですか?」
「カレット! どうやって入ってきた。店のドアは閉めてあるはずだ」
「移転魔法だよ。それよりどこかに出かける? 僕も行きたいなぁ~」
「移転魔法だ……いつの間に繋いだ!」
「殿下、今日はダンジョンに潜るんで、さすがにダメですよ」
「ダンジョンかぁ~ 楽しそう~ 一緒に行っても良いよね」
「なりません殿下!」
「げっ、ラトス……」
「げっ、じゃありません。移転魔法くらいで私を撒けるとお思いですか! 殿下をお連れしろ」
「ダンンジョンに行く~~~~~~」
またしてもお付きの人に連行され帰って行った……
なんか出足を挫かれた感はあるが、気を取直して、ダンジョンにいざ出発!
(ほほぉ~出発するのに一話を使うとはのう……)
……作者だけど、何か不服でも?
(いや、何もないぞい……)
なんか含みのある言い方ですね……
(そんなこと無いぞい。ただ、今後の展開が気になっただけじゃ……)
それはどう言う意味?
(作者殿がまだ何も考えて無いのじゃろうとは思うてはおらんからな)
…………その通りだよ……悪いか!