第四十一話 神様、いきなり10階層です
ポチとかタマと一緒に10階層のセーフエリアに来ている。
8階層と9階層はどうしたってか?
細かいことは気にしないの!ちゃんと魔方陣は残してきたからさ。
とかチャンが穴に戻されるんじゃないかと心配し、ダンジョン入りを拒んだけど、無理やり連れてきたら羽トカゲのままオレの肩に乗って離れようとしない。
地味に重く、離れて欲しいから魔方陣の使い方を教えたけど、離れてくれなかった。
実はここでも有人の売店を開きたいと思っているが、任せる人が居ない。
5階層はアンテナショップだから、閉めてこちらに移動も考えたが、予想より利用客が多いからそのまま常設店にと冒険者ギルドからも頼まれているから悩むところだ……。
まぁ~この手の話はポタンさんに相談するのが一番だね。
取り敢えず、7階層と同じ自販機を設置し、ダンジョン温泉も繋いで地上に戻って来た。
「ポタンさん。10階層にも売店を出そうと思ってるんだけど、任せられる人は居ないかな」
「そうですね……探してみましょうか?」
「あの~私にやらせてくれませんか?」
「プラムさんが……」
「はい。畑は1日中では有りません、それに10階層なら5階よりはお客も少ないでしょうし」
「プラムさんに任されても良いかもしれませんよ」
「でも、負担が増えませんか?」
「大丈夫です。一度やらせてください」
ということで、10階層をアンテナショップとしてプラムさんに任せ、5階層は常設店にした。
そして、初の試みとして素材やドロップ品の買取りを始める。
必要な許可証は取得してあるから問題は無いが、果たして冒険者たちに受け入れられるかだ。
「プラムさんは買取りサービスについてどう思いますか?」
「良いと思いますよ。深く潜ればそれだけ収穫はありますが、収納バックが一杯になるとせっかくのドロップ品を放棄したりも有りますからね。早めに買取りをしてくれたら放棄も無くなり収入も増えますから喜ばれますよ。」
「では期待してみますか?」
「買い取った物は冒険者ギルドに売ってくださいよ」
「あっ、抜け駆けはダメですよ。商業ギルドにもお願いしますね」
さすが、二人ともギルド職員だけあって職務は忘れていないようだね。
もちろん買取りはしてもらうつもりです。オレも資金的に余裕がないしね。
営業時間も買取りサービスを意識して、15時から20時とした。
セーフエリアに来た時に閉まっていたら、買取りも出来ないからね。
あとはプラムさんに自販機の稼働方法を教えれば、いよいよオープンだ。
(ケンモよ……お主は真面目路線に変更したのか?)
そんなことないけど……
(遊び心が更に薄い気がするぞ)
そうだね、ジジィも乱入して来ないもんね。
(おぉ~忘れておった!)