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第三十八話 神様、国王陛下のお使いが来ました

ゴキゴキ大戦から一週間。やっと気力が戻ってきました。


10階層を目標としたダンジョンも7階層で止まっているので、そろそろ先に進むかと思っていたところ、またしても頭痛の種が舞い込んだ。



「当、よろず屋の主はおられるか」

ポタンさんが応対をしてくれて、オレを呼びに来た。


「はい。私が店主のオオサキケンモでございます」


やって来たのは貴族とも騎士とも違う、上品な服装を身にまとった紳士とお供らしき2人が居た。


「私は、国王陛下直属の一人、ラトス・ハデンと申す。この二人は護衛の者だ」

「はぁ~で、ご用件は?」

「此度、冒険者ギルドより、貴殿が神使・霊獣・古龍を従魔にしたと報告があった」

「あっ…そう…ですね……」

「商業ギルドからも、貴族の屋敷よりも高級な宿を営んでいるとの報告も上がっている。同じ話が城下町でも話題になっておる」

「……それで……?」

「この件に、国王陛下がいたく興味を示され、早々、貴殿に登城するよう命が下された」

「はい?????」

「7日後、従魔を連れて登城するよう申し渡した」

「いやいやいや……ちょっと待ってください。王城に行って帰って来るまでに最低でも10日は

掛かります。その間、お店を休むわけにいかないし……無理です」

「貴殿は王命に従えぬと申すか!」

「こちらにも都合が有りまして……」

「王命に反するは反逆罪にも問われるが良いか!」


そうじゃないけど、困った…… ポタンさんも困った顔をしていた。


そうだ、ここはポチに助けてもらおう。狩りに出て何処にいるか分からないから想念を送ってみた。


(ポチ…ポチ。聞こえていたら返事をして)

(?如何いたした)

(ちょっと、助けて欲しいことが出来たから、すぐに戻って来てくれない)

(お主が我を頼るとは珍しい。よし、すぐに戻るぞ)

(お願いします)



(ケンモよ……なぜわしを呼ばんのじゃ……)

いや、余計にややこしくなりそうだから……

(わしは神だぞ。絶対なんだぞ)

だからだよ



「えぇっと……ご使者のお方は冒険者ギルドからどのようにお話を聞かれていますか?」

「先ほどの従魔達と共に、この街のダンジョン内で店を開いたとしか聞いてはおらぬ」

「問題はその中の神使なんですけど…… 彼は私のお目付け役なんです」

「と、申すと?」

「この街のダンジョンの言伝えはご存じですか?」

「もちろん。この国で唯一、神自らお造りになられたと言われておる」

「その通りです」それで…………


これまでの経緯を話しているところに、ポチとかタマが戻ってきてくれた。


『おい、こいつが国王の使いか』

「……この犬……人間の言葉が話せるのか!」


あぁ~いきなりしゃべってけん制したな……


「店が狭いので今はこの姿ですが、こちらが神使のフェンリルで、隣が古龍のクリスタルドラゴン。その横が霊獣ダイヤモンドタイガーです」

「……この犬と猫とトカゲがか……」

『我を犬だと!』

『猫じゃないもん……』

『せめて、羽トカゲと言うて欲しいの~』

えっ?いいの…とかチャン……

「あっ…いや……にわかには信じられんが……」


「わかりました。ここは狭いので庭に出ましょう。証明します」













(なぁ~やはりわしが出た方が早いであろう……)

ほら、ヒーローはここ一番って時にカッコ良く登場するだろ?

(そ…そ…そうじゃな……)

イーカン様が出るには、まだ早いですよ。

(そ…そうか……?)

相手が国王ならまだしも、使者なんて三下じゃん。

(そう…そうだな。まだ早いな)

そうそう。だからで~んと構えて待っていてください。

(よし、わかった)

アテにしていますよ。イーカン様。


チョロイな


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