第十七話 神様、やっとダンジョンに潜入しました
冒険ギルドと商業ギルドの協力を取り付けた。
あとはダンジョンに入る準備をするだけだ。
「一番の難関はお店の営業をどうするか…だよね~~ポタンさん」
「そうですね~」
「お願いできますか」
「何をですか?」
「店番してくれないかな~~って」
「私がですか?」
「そうだよ。オレが居ない間、ポタンさんが店番をしてくれたらお客様に迷惑を掛ける事無く、ダンジョンにも、安心して行けると言うものです」
「でも、日替わりサンドはどうするのですか?」
「行った先からは空間魔法で戻れますからね、作ってから出かけます」
「……」
「では、こうしましょう。オレがダンジョンでの作業が終わるまで、好きな客室を1部屋だけ自由に使って良い事にしますが……どうです?」
「やります!」
チョロイ人だ。
「よろしくお願いします。」
これでお店も閉めなくて済むし、安心安心。
さて、明日の仕込みをして早めに寝るか。
ポチと『ポーチンだ』タマを『ミタマだよ~』連れてダンジョンにやってきた。
目的はダンジョン攻略でなく、あくまでもセーフエリアに魔方陣を残すことだからね。
あと、オレ魔物退治できないから、二人にお願いします。
『親愛なるイーカン様の命だからな。やってやるのだ』
『おいらもヒマ潰しに退治してあげるよ~』
と心強い返事をもらい、いざダンジョンへ。
1階層は他の冒険者が魔物退治をしている横をスリ抜けながら、何とかセーフエリアにやってこれたよ。
でも、簡単な階層だからだろう……休んでいる冒険者が少ないようだ。
入口の近くで目立ちにくい場所を見つけたから、例の痕跡の魔石で魔方陣を書いた。
といっても、ポチの『ポチではない。ポーチンだ』ダメ出しを何度も受けながら……。
ココは1階層のボス部屋。
『おいら退屈だよ~。ここのボスはおいらが仕留めてもいい?』
『まかせた』と返事をもらい、タマが『ミタマだよ~』とツッコンだあと、魔物に突っ込んでいった。
タマは『ミタマだよぅ~』本来の大きさに戻るとその攻撃は素早かった。
ボスが何だったのか確認する前に、すでに光となって消えていた。
さすが霊獣である。決して作者が戦闘シーンは嫌いだから短縮したのではないと聞こえた気もしたが。ってか、ダイヤモンドタイガーってこんなにも強いのかと素直に驚いた。
ポチと『我名は、ポーチンだ!』タマの『だから~ミタマだよ~ぅ』の活躍で2階層・3階層と順調に進み、5階層までやってきた。
初日で5階層まで来れるは考えてもいなかったので、ポチとタマに感謝
『『わざとだろう(でしょ)』』ちっ、バレたか…と思いつつ、無視をしようと思ったら、
『こんどポチと呼んだらボス戦やらせるぞ』
『さんせ~~い』と、二人?して涼しい顔をしている。
くそ、脅してきやがったか……仕方がない。命あってのナントかだ。ここはちゃんとした名前を呼ぶことにするか。
そんなこんなで、5階層のセーフエリアに魔方陣を書き終えたところで初日を終えることにし、
作動テストも兼ねて、書いたばかりの魔方陣に入ると、空間魔法を発動させ自宅の庭に戻ってきた。
(今回も出るタイミングを逃がしてしもぅた…)