第十五話 神様、ギルドマスターに会いました
冒険者ギルドのギルマスに会うため、受付にやって来た。
結果、門前払い。
ふん。こっちから願い下げじゃ~~! プンスカプンプン。
まぁ~たかがDランクだからね。簡単には会ってもらえないのかな。
そこで、開店前に面識がある商業ギルドの検査部、ポタン・カートンさんに相談してみることにした。
「あぁ~ケンモさんお久しぶりです。すごい噂ですよ。あの豪華な部屋が500ギルだなんて、私も泊まりたかったですよ。ほんと泊まれた人が羨ましいです。それにね、日替わりサンドを買おうと行ったんですけどね、余りにも人が多くて近づけも出来ませんでしたよ」
「はぁ~それはすいませんでした。」
「いえいえ、私はこうして再び登場させてもらっただけで十分です。使い捨てキャラだと諦めていましたから」
うわぁ~人選間違えたかな?でも他に居ないし……ここは我慢するしかないか。
「それは良かった…ですね……。それより、ちょっとご相談したいことが有りまして…」
「私にですか?もう何なりと相談してください。その代りと言ってなんですが、一度でいいですからあの部屋に泊まらせてくださいね。あっ、もちろん宿代はちゃんと払いますから」
「それはもちろん大丈夫ですよ。落ち着いたらご招待しようと思っていましたし…」
「招待してくれるんですか??嬉しいです。楽しみです。ささ、こちらの部屋へどうぞ」
「あの、この犬と猫が一緒でもいいですか?」
『我は犬ではない』今は良いから黙ってて
部屋に通され、神様より受けた密命?や神使を使わされたこと。
冒険者ギルドのギルマスに会えなかったことを説明した。
「お話はわかりました。少々お待ちください」というとポタンさんは部屋から出て行き、しばらくして如何にもやり手そうな顔つきの女性を連れてきた。
「はじめまして。私は当商業ギルドのギルドマスターをしています、ドレース・レモンと申します」
「こちらこそ初めまして、オオサキケンモと言います」
「噂は聞いていますよ。貴族の気分になれる宿をなされているとか」
「恐縮です」
「お話はポタン・カートンより聞いております。ダンジョン内にお店を出すとは初の試みです。商業ギルドにもなんら利益が有りそうなお話しですね。ぜひ協力をさせて頂きたいと思っております」
「ありがとうございます」
「こちらに紹介状を用意しました。これをお持ち頂けば、あちらのギルマスに会えるはずです」
「感謝いたします」
「その代わりと言ってはなんですが……」
「わかっています。商業ギルドを通じての取引も考えています」
「期待していますよ。それと、あなたをサポートする専属担当者とてポタン・カートンを付けますので、何かあったら彼に相談してください。」
「そういう事になりましたので、これからよろしくお願いします。ケンモさん」
こちらこそって、いいのかな?だんだん話が大きくなっているよな
再び冒険者ギルドにやってきた俺たちは、紹介状のおかげでギルドマスターに会う事が叶った。
今回はジジィが出てこんかったから静かでいいな。
(呼んだか?……って、もう終わりじゃないか……不覚)