第一話 神様にお願いされました
ようこそお越しくださり、ありがとうございまします。どうか気楽な気持ちで、楽しく読んで頂ければ幸いです。
「ケンモさ~ん 中級ポーションください」
「はいよ。何本要るの?」
「う~ん。。。3本でいいや」
「3本ね。1800ギルだよ」
「ありがとう。助かりました~」
「気を付けて行くんだよ」
「は~い」
「ケンモちゃん。まだお弁当は有るかしら?」
「日替わりの魚とベジならあるよ。」
「えぇ~ お肉は無いんだ~ ざ~んね~ん」
「どうしますか?」
「魚でお願いします」
「はいよ。50ギルね」
「ありがとう。またねぇ~」
「ケンモさ~ん 次オレね」「いや俺だよ」「私は急いでるのよ~」
…今日も何気に忙しいな~。
ここは、超人気ダンジョンになったメルテナ王国の第二の都市、メルーサにあるダンジョンだ。
しかも神様にお願いをされて、ダンジョン内15階層のセーフエリアに店を構えている。
なぜそうなったのかというと、いわゆる事故である。
オレ、大崎賢者25歳。鵜飼で有名な川の畔にある温泉街で観光客相手に小さな料理屋をやっていたのだが、突然、道路の工事車両がバックで店に飛び込んできたところまでは記憶にあったが、気が付いた時は神様が目の前に居たと言う事だ。まぁ~ラノベでは鉄板かな?
で、神様が言うには、観光ダンジョンを作ったのは良いが、あまりにも趣向?を凝らし過ぎて誰も踏破者が出ずに、5階層までしか行けない超難関と噂が広まり、人が来なくなったとか…。では簡単にすれば良いのではないかと聞いたところ、今度は簡単に踏破されて面白味が無いとますます人が減ったとか…。そこで思い付いたのが、5階層までは初心者向けに15階層までは中級者向け、それより先は上級者向けに作りかえ、途中に補給と休憩も出来るオアシスゾーンを作ろうと思ったそうだ。
そんな中、地球神から朗報、いや相談を受けて話を聞いたら、とある魂が生きることも死ぬことも出来ない中途半端な状態。いわゆる脳死状態になり困っていると。本来なら正面から突っ込んだ運転手が亡くなるはずが、地球神の手違いでバックから突っ込み、君に被害が及んだからどうしても助けたいのだが、地球では無理。だからなんとかならんかとな。それでワシがその魂を肉体ごと引受けたんじゃよ。お前さんも寝たきりは嫌じゃろ? ワシの星で人生の続きをするが良かろうて? 全面的にバックアップするからのう。どうじゃ、ワシの元に来ぬか?とね。
オレも寝たきりよりは良いかな?と思いココに来たんだけど、地球神とかワシの星とか、気になることが一杯で質問してみたら、宇宙を束ねる創造神と各星を管理する神がいるとか。
そして、ココは第三太陽系にある第5惑星。通称〝ゴワク〟その担当神〝イーカン〟様は、地球のように多宗教ではないので、呼び名は一つだけらしい。
頭の中を整理していたら、イーカン様にいきなり土下座をされた。
「お願じゃ、ワシの作ったダンジョンで売店を開いてくれ。ワシが作ったダンジョンが寂れていたらワシの面目も立たんのじゃ。どうかダンジョンの目玉になってくれ。聞くところによると、お主は観光客相手に商売をしてたそうじゃな。客あしらいも慣れとるじゃろう。 頼む お願じゃ 一生のお願じゃ」
一生のお願って、これを聞いたら更に面倒なことを言われそうだしなぁ~って、そんな事を考えていたら、追い打ちをかけるかのように「ケンモ様はワシにとって正に賢者様じゃ。ゴワクの救世主さまじゃ~」って、そんな見え透いたおだてに乗る人が居るわけ無いじゃん…。ほんと残念神かよ…
「イーカン様、いい加減に頭を上げてください」
「嫌じゃ、日本人は土下座に弱いと地球神から聞いとる。引き受けてくれるまで続けることが肝心じゃとも聞いとる。まだ止めるわけにはいかんのじゃ」
地球の神様は何を教えているんだか…まったく。
「わかりました。やればいいんでしょ。やれば。やりますよ」
「おぉ~やってくれるか。ありがとう。本当にありがとう。地球神の言った通りじゃ。土下座して正解じゃった」
やっぱ残念な神様だよ。




