旅の始まり
ビナと彼の部下たちと働いたり学んだりして10年が過ぎたが、10年というものは長いようで意外と短かった。ここに来たばかりの時は周りの環境が著しく変わったため混乱する事が多かったが、今は結構落ち着いてきてる。私の体も結構変わった。ここには鏡というものがありそれで自分身のことを見ることができるのだが、初めて自分を見たときは変な感じだった。ここに来たばかりの時の身長は周りの人の半分ほどの背の高さ立ったが今では彼等よりも背が高く(だいたい2メートル30センチ位)体つきはしっかりとしていてる。肌の色は白から少し茶色になり、髪の色は赤色でエルフ族には無い髪色、目は鷹のように鋭く緑色だった。自分が変わっていくの眺めるのもなかなか楽しく毎日見るときもあった。
ここでの生活にも慣れたが相変わらず周りの人からは睨まれたりすることもある。だけど仲良くなった人も数人いる、といっても少しだけ話す程度だけどね。
明日はとうとうこの生活もおわり、この場所から離れなくてはいけなくなる。でもなにをしよう。今のような生活もいいがもう少し体が疼くようなこと例えば闘ったりしたい。ビナに聞いてみようかな…
「ビナ、私は外のことについてあまり知らないのだが何か面白い仕事とかないか?」
「お主に合いそうな仕事かの?なら冒険者にでもなったらどうかの?この国ではあまりないがヒューマンやドワーフの国ではさかんじゃぞ。魔物を狩ったりするのが主な仕事じゃし、お主も戦うのが好きだからピッタリじゃろう。一応この国にもあるが大陸の端にしかないのぅ。」
「そうか、ならその冒険者にでもなってみるか。」
面白そうな職業もあるもんだな、魔物を殺したりするだけで仕事になるなんて凄く楽しそうだ。
「悪魔みたいに笑ってる所すまんが、ここを離れる前にお主の今のステータスを見せてくれんかのん?どう変化してのかみたいのじゃ。」
そんな変な顔をしていたのか私は…。これからは気を付けよう。
「わかった、ほらこれが今の私のステータスだ。」
名:ヒューマン
種族:ヒューマン
年齢:20歳
性別:女
HP:1200
MP:1000
STR:300
INT:150
AGI:280
DEX:120
スキル:自己再生(小)、MP吸収(中)、暗視
「これは、すごいのう…。ほぼわしらと同じステータスな上にMPの量は儂等を越えておる。その上なんじゃこのスキルは、自己再生なんて聞いたこともないわい。」
「ふーん、んでこれだけで大丈夫かい?」
「ああ、もう大丈夫じゃ。」
「わかった、じゃあな。」
次の日は朝早くから起きて、ここを離れる準備をした。お金もここで働いていたときに貰えていたためある程度はあるし、服も支給されていたものがあるのでそれら全部詰め込む。
「とりあえずこれで大丈夫かな。後はビナに別れを言おう。」
ビナの部屋に行き彼に別れを告げようとすると、彼から見たことのない剣を渡された。
「これは今まで君がここで頑張って働いてくれたお礼だ。この剣は魔物の骨でできていて岩をも簡単に斬ることができる、さらに魔力を通すとある程度伸びるので鞭のように使うことができるものだ。これを使いなさい。これからも頑張ってのぅ」
「今までありがとう…ビナ、またいつか会おう」
ただ最後に別れを言おうと思っただけなのにこんなものまで貰えとは思わなかった。私少し泣きそうになりながらもなんとかお礼を言いビナの部屋を出た。
それから私の旅が始まった。




