童貞よ、さらば
★第9話目
※お詫び※
申し訳ありませんが、この辺りの描写について、運営の方より、
『ちとアカンです』
と言われちゃいましたので、カットさせていただきました。
ごめんよぅ。
しかしR15とR18の境が、どうもなぁ……
基本、ギャグで書いてるんだが、それでも駄目なのか。
うぅ~ん、世の中、難しいですな。
あと、カット部分につきましては、後日HP上にオリジナルカット版としてUPしますので、気になる方はそちらを御覧下さい。
★
「す、凄く痛かったよぅ」
俺の胸に顔を埋め、いづみチャンが少し怒ったようにプゥ~と頬を膨らませてそう呟いた。
「す、すんもはんでごわす」(薩摩)
「し、死んじゃうかと思ったよ」
「ご、ごめんなぁ…」
謝りながら俺は、彼女の頭を撫で付けた。
柔らかい髪から立ち昇る甘い香り。
いづみチャンの匂いだ。
「その……数回すれば、気持ち良くなるから……」
「……本当かなぁ」
「ほ、本当だとも。知ってる?人間のエッチってのは、他の動物のエッチとは違って、互いに気持ち良くなるように作られてるんだよ。例えば猫のエッチだと、実は物凄く苦痛を伴うらしいよ」
だって猫のチン○ン、棘みたいになってるしな。
「そ、そうなんだ。でも、何でだろう……」
「聞いた話だと……人間ってのは、自分の意思で死んじゃう唯一の動物だからね。だからエッチ、繁殖行為を気持ち良いものにしないと、種が滅ぶ可能性があるんだよ」
「へぇ…」
「と言うわけで、種の存続の為にも、俺達ももっと気持ち良くなろうね」
「っもう……」
なにが「もう」なのか全く分からないが、彼女はエヘヘヘ~と甘えるが如く、俺の体をサワサワと触ったりしてその感触を楽しんでいた。
はぁぁぁぁぁ……幸せだにゃあ……
俺は目を瞑り、感動に身を浸す。
まさか本当に、いづみチャンと一つになれるとは……
心の中は、彼女への愛しさだけが満ちていた。
恥ずかしい話だが、近い将来絶対に結婚してやるッ!!とすら誓っていた。
「エヘヘ~……洸一くぅん♪」
甘えた声を上げるいづみチャン。
「ん?なんだい?」
「別にぃ……あ、これ……なぁに?」
はにかんだ笑顔で、彼女はそっと俺が首から下げているペンダントを弄り出した。
「ん?あぁこれは……知らん」
「へ?」
「何か知らんが、気付いたら持っていた。で、まぁ……何とはなしに、ずっとぶら下げているんだ」
呟くようにそう彼女に言う俺。
胸から下げたその古代の装飾を模ったペンダントは、何故か手放す気になれず、お風呂に入る時も寝る時も、片時も外した事がないのだ。
「ふ~ん……でも、綺麗だね」
いづみチャンはウットリとした声でそう言った。
「ルビーかなぁ?綺麗な赤色……」
「へ?」
その言葉に俺は目を見開き、マジマジと彼女が手にしているペンダントを見つめた。
「どうしたの洸一君?」
「……赤色……だ」
はて……何時からだ?
このペンダントは、確か薄い青色だった筈だ。
それは間違い無い。
しかし、一体何時からだ?
昨日は……青だった。
いや、ついさっきまで青だった。
エッチの前に風呂に入った時、鏡の前で見た記憶がある。
「うぅ~む……なんか化学反応でも起こしたのかなぁ?」
俺は彼女にそう笑いかけるが、心の中に何かしら不吉の影が舞い降りる気がし始めていた。
な、なんだろう……この感覚は?
不安……それに恐怖。
正体の分からないモヤモヤが、俺を包み込む。
何か大事な事を忘れているような気がする……
しかしそれが一体何なのか、今の俺には全く予想すら出来なかったのだった。