魔界
■魔界
文明の程度は人間界に準じています。灯りは蝋燭だし、馬車はありますが汽車は通っていません。が、魔法で補っている部分が多々あります。
例えばゲートと呼ばれる魔力で出来た扉は、機能としてはどこでもドアのようなものです。
誰でも開くことができるわけではなく、また繋ぐことができるのは建物同士、それも双方が繋ぐことを許可している場合に限ります。
建物同士なら人間界・魔界の差なく繋ぐことができますが、ノイシュタイン城は勇者が頻繁に訪れる特異性もあって、繋ぐことを許可していません。
荒技として魔力如何で無理やりこじ開けることもできなくはないですが、扉付近の次元が歪んで大変なことになります。
文明以上を魔法で補うのなら全て魔法にすれば、とお思いでしょうが、個々の魔力に拠るので安定して使えない、という欠点もあります。
人間界と魔界は次元が違います。
全く違う世界、というわけではなく、重なっているイメージでの別世界です。
ノイシュタイン城に異次元の入口が口を開けている、と本文内にありますが、そのような次元の綻びは多くありません。基本的には「隔ての森」を通らなければお互いに行き来することはできなくなっています。
「隔ての森」は一見普通の森ですが、あるアイテムを持っていることで魔界への道が通じます(なので人間が入ってもただの森でしかありません)。
そのアイテムも貴族の上位で独占されているため、それが格差のひとつになっています。