ノイシュタイン
■ノイシュタイン
物語の中盤までの舞台となるノイシュタインは海沿いの田舎町です。
坂の町でもあります。
町外れの山の中腹にノイシュタイン城があり、そこから坂道を下っていくと道の両側に店が並ぶ通りに出ます。
そのまま下ると左側に駅舎、商店街から脇道に逸れると海(堤防)へ続きます。
堤防の下は岩場です。これは昔このあたりに火山があった名残だと言われています。
潮が引けば人が通れるような穴も見つかるような岩で、そのため取り残された小魚や蟹を取る子供の姿も見ることができます。
砂浜は無いので海水浴には向きません。その場合は隣町まで行くことになります。
商店は八百屋、小間物屋、魚屋など生活必需品を売る店が主で宿屋は1軒です(万が一、満室の時は食堂などの他の店で寝泊まりすることもできますが、あくまで救済措置のため歓迎はされません)。
そのせいか、魔王討伐に来る者は近くの森で野営するか近隣の町に泊まることのほうが多く、宿泊需要に結びつかないので新たな宿屋が増えない、という悪循環になっています。
ラスボスのお膝元ということで武器屋と防具屋も存在します。田舎町とは思えない高レベルの武器・防具を扱っています。装備品を販売しているのはここが最後ということで買い直す者も多く、結構儲かっているようです。
海の町なので魚料理を出す店も多いです。
名物はエビ料理と言われていますが、これは食堂が個人的に情報紙で 謳っているにすぎません。
駅舎は剥げかけた赤い屋根の平屋建て。夜には無人駅になります。
入ってすぐの構内は天井が高く、クリスマスの時期はその高さを生かして大きめのツリーが飾られます。
向かって左側に発券場と待合、正面奥が改札です。
夜は線路側は改札を閉じるだけですが、駅員詰所と待合の窓と扉は施錠されます。硝子窓を閉じるだけではなく、その外から木製の扉で閉めるのは防犯上での措置です。
構内の上のほうに明かりとり用のはめ込み式の窓があります。
特急や急行はありません。
電車や自動車もありません。この世界の主な交通機関は馬車と汽車です。
駅前から近隣の(汽車の通っていない)町に向けて乗合馬車が運行されています。
電気がないので灯りは蝋燭、または油を利用したランプが主体です。
夕方になると街灯に1本1本灯りをつけて行く「街灯男」と呼ばれる者の姿が見られます(ノイシュタインに限らず)。ちなみに名称は「街灯男」ですが、たまに女性もいます。
町を治めている町長は現在5期目。6期目の選挙に出馬する気も満々です。
特に悪政をしいているわけでもなく、他になりたい者も出てこないので、このままなら6期目も安泰のようです。
町長の家は山側の町はずれ。庭先からノイシュタイン城が見える位置にあります。