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第九話

~序章~

第九話『東京迷宮 調布デート編 その3』



「唯ちゃん・・・すいません、先ほどの縁結びのお守りを忘れていました」


「あ!? そういえば、並ぼうとして・・・」


慌てて、戻り行列に並んだよ

あたしがペアルックが急に欲しくなった・・・

ごめんね、アクアちゃん


かなりの人数が行列に並んでいたんだけどね

比較的流れはスムーズだったから

30分もしないで目的のお守りを貰うことができました


100名以上は並んでたかも

大人気なんだ・・・


「では、次は・・・」


アクアちゃんがデバイスを見て調べている

もしかして、予定変更したから・・・かな??


「作り直してるの?? ごめんなさい、あたしのせいだよね」


「いえ、追加したい場所を発見したので」


時間は、夜でも別にいいの

急ぎの用事も今はないし

焦っても仕方ないだろうからね


今ある現実デートを楽しむのみ、かな

もう、全てを忘れてしまうくらいに・・・


「可愛いカメさんのいる池があるようなので・・・個人的に行ってみたいです」


「カメさん・・・アクアちゃんはカメさん好きなんだ??」


その池も人がいっぱい~!!

どこ行っても、人多いね・・・カップルが特に多いよ~


「唯ちゃん、あれです!!」


池の浅い部分の岩の上に・・・

ぬいぐるみみたいな、カメさんがいた??


うわ~、何あれ!!

可愛すぎでしょ??

写メとか欲しい感じ

デバイスで保存できないのかな??


「あ・・・」


映像を記録する機能がある

わ~い、カメさん

手を振ってる・・・

どこかのゆるキャラっぽい


「唯ちゃん・・・ワタシの求めていたカメさんではありませんでした・・・(ノД`)シクシク」


あれれ、泣いてる

もしかして、リアル的なのがよかったの??

ね・・・こういうの・・・かな??


アクア(あ♥ はい、可愛いカメさんです~♪)


やっぱり・・・アクアちゃんは本物カメさんが大好きな模様

じゃあ、今度もし世界が戻れば・・・一緒に見に行こうね??


残念そうにするアクアちゃん

でも、あたしは新たなデバイスの使い方を知ったから

ありがとうアクアちゃんとカメさん


アクアちゃんの寝顔とか写ってるよ・・・

もう、あたしの宝物にしちゃうから!!


アクア(やめて・・・いや、いいです)


あれ・・・いいんだ

ああ~ん、あたしのも既に沢山あるってことだな・・・

リクエストあれば、好きな唯を見せるよ??

それだけ、アクアちゃんにはあたしを沢山知って欲しい


アクア(リクエスト・・・本気で考えさせてもらいます)

唯(うんうん、あたしができるなら何でもいいよ~♪)


「唯ちゃんのおかげで、少し忘れられそうです・・・」


「そうそう、忘れるのが一番・・・あたしが忘れさせてあげる」


うふふ・・・何かエッチな発言っぽい

でも、そっちの意味でもいいよアクアちゃんとなら


「唯ちゃんから、そういう発言は控えて下さい」


「あ・・・ごめん」


やっぱり幻想があるよね、あたしに対して

もう、そのまま抱いてていいよ

アクアちゃんっぽい、感じがして面白いから


アクア(どういうことですか・・・)

唯(え、そのままだけど)


アクアちゃんもそのままでいて下さい

これは、お互いにですよ

あたしも、このままを頑張るつもりだけど


「ねえ・・・次の場所は??」


「あ、はい・・・唯ちゃん、ワタシ少しだけ心が追いついてませんでした」


うふふ・・・アクアちゃんが、動揺してる~!?

ゆっくりでいいよ~

急ぐつもりもないし

別にどこでもお喋りだけでも楽しめるからね


「唯ちゃんは、お話するの好きですか??」


「うん・・・アクアちゃんとなら何でも楽しめると思うけど」


ドヤッ!!

あたしのアクアちゃん大好きアピール

もう、追求していくよ~


これに関しては、アクアちゃんがどうしようとも貫くからね


あたしの本気だから!!


「わかりました・・・」


うわぁ!?

いきなり、抱きつかれました

これは・・・


「あたしのこと、好きなんですか??」


「・・・何を今更なことを言い出すんですか!!」


「はっきり、言ってくれないと・・・あたしはわかんないよ~」


わざとではないよ

アクアちゃんの、愛の言葉を確認したいだけなんだから


「・・・恥ずかしいですが、はっきりとですよね??」


「うん!!」


アクア(そんな、天真爛漫な笑顔で見つめないで下さい・・・)

唯(ん!? うふふ)


最強の唯ちゃんをアクアちゃんのためにだけ、見せる笑顔だよ~!!

アクアちゃん専用ってことだからね

独占できるんだよ!!

あたしを独占だよ・・・束縛でもいいけど


アクア(束縛はしたくありません、独占でお願いします)

唯(うん・・・好きにしていいよ)


アクア(好きに・・・(;゜д゜)ゴクリ)


アクアちゃん・・・少し怖い

でも、本気だから

何をされてもいいよ

アクアちゃんにならね


「わかりました・・・誠意を見せないといけませんね」


真剣な眼差しであたしを見つめるアクアちゃん

肩を掴まれ


「・・・アクアちゃん??」


「ワタシは唯ちゃんを愛しています・・・誰よりもです」


真剣な表情だけど、顔が真っ赤です

これ、一生心に刻んでおきますよ


「アクアちゃん・・・あたしも誰よりも大好き、あ・・・愛してます!!」


両想いだよ

愛し合うあたしとアクアちゃんだよ

恋人だから


唯(ごめんね・・・)

アクア(何で、謝るんですか・・・ワタシの告白を無駄にするつもりですか!?)


そんなつもりはないし

あたしのわがままなことに付き合ってくれたんだもん

お礼をするべきだったのかな??


唯(あたし、やっぱり・・・おバカなんだね、知らないことばっかりで)

アクア(いいんです・・・知らないことは知らないままでも、無理に知る必要はありません)


唯(・・・それじゃ~アクアちゃんに負担が大きすぎるよ~??)

アクア(そんなものは負担とは言いません・・・)


唯(ううっ~)

アクア(一生、ワタシを頼ってくれていいんです・・・一緒にいるんですから)


心を見せてくれるの??

アクアちゃんがあたしに今の心境を伝えたいみたい


アクア(唯ちゃんのためなら、ワタシ何でもします・・・)

唯(あたしもアクアちゃんのために色々してあげたいよ!!)


と、アクアちゃんの心と強く繋がる


家族想いだったアクアちゃん

優しく、みんなと楽しく過ごしてきたみたいだけど

そんな日々も世界の異変ですべてが狂ってしまったの??


一番の能力を誇る種族の最も強い存在になるべく

修業中だったアクアちゃん


若くして、才能を開花させて・・・


唯(世界を救うために、ここに来たんだ・・・)

アクア(もう、どうでもいい話です!!)


アナザースペースという場所

そこでは、常にゲームが行われていて

唯一の覇者を決めるゲーム

内容は様々あり

今回は、迷宮??らしい


謎を解いて

クリアとなる

別にそれが目的ではないみたいだよ??


その先の覇者への道が、本当のゲームの始まりだったりする


あたしたちも、その覇者へなるためのゲームの下準備段階を彷徨っている

女神になることが今回の準備みたいだけど・・・!?


あれっ!!


覇者って一人なんだよね・・・!?

じゃあ~??


アクア(これは、言わないとダメですよね・・・)

唯(・・・あたしとアクアちゃんも戦うってこと、だよね??)


無言で頷くアクアちゃん

寂しそうな・・・顔してる


アクア(ワタシは、できることなら戦わない方向で進みたいです)


ゲームをずっとするってことかな

・・・でも、ゲームは途中でも終わらせることは??


アクア(できませんよ・・・覇者となるか、死ぬかの2択しかありません)

唯(覇者一人以外は、全員死ぬの・・・??)


また、無言で頷いている

アクアちゃんはこれを知っていたから

あたしに話したくなかったんだね


でも、何で話をしてくれたの??


アクア(唯ちゃんなら、第3の選択肢を見出せるのではと・・・密かに)

唯(あたしが・・・!?)


何であたしが・・・

特別な存在だったりするみたいだけど

そこまですごいことができるの


世界のルールを変えるってことだよね??


アクア(ライン様もその前も、ワタシたちと同じプレイヤーでした)

唯(あたしが、神さまになるってこと!!)


アクア(唯ちゃんが地球から来ているのは、意味があるんだと思います)


う~ん、何でこんな話になってるんだろう

世界の違いだけでも、困惑しかないのに


あたしが神さまになるの・・・


もう、漫画とかと変わりないよ

よくある、異世界に呼ばれてその世界を救う話


ああ~、あたしもそれなんだろう


唯(それで、アクアちゃんは・・・あたしを殺つもりはないんだ??)


興味本位だけで聞いた質問だったかな??

ああ~ん、アクアちゃんを怒らせちゃったよね・・・

だから、もうこんな質問はしないよ~!!


唯(アクアちゃんと一緒に地球に戻る方法を・・・あたしは見つけるよ!!)


この答えが、今できる最も前向きな発言かな

実際・・・帰りたいのはそうだし

アクアちゃんがあたしと一緒がいいと言ってくれたんだから

それに恋人同士だしね~♥


アクア(・・・これを言ったら、怒るかもしれませんが??)


語らず、思いを伝えてきた

想像したのは・・・

あたしがアクアちゃんを


唯(やめて!!)


思わず・・・強い感じで言っちゃった

だって~あたしがアクアちゃんを倒すなんて

絶対に嫌だからね!!


アクア(唯ちゃんが覇者になれば、ワタシはそれでも構わないです)


アクアちゃんがよくても、あたしは嫌です

・・・

でも、そうなる未来もあるかもってこと??


そう、たまに

自分じゃない時があって

その瞬間は・・・わかんないけど

可能性は??どうなんだろう


アクア(それは、宝石の意識かもしれませんね・・・)

唯(宝石の意識??)


そういえば、強い能力も宝石のおかげみたいだよ

自分の一部というよりは・・・

別の何かみたいだもんね


アクア(五代宝石は特に強い力です・・・自我を持っていかれる可能性も低くはありませんから)

唯(自我を持っていくって・・・乗っ取られるってこと??)


アクア(簡単に言えば、そうなります)


何でそんな凄い宝石があたしの中にあるんだろう

これがあるから、ここへ呼ばれたのかな


アクア(宝石よりも強い意思を常に心がけて下さい)

唯(強い意思・・・うん、よくわかんないけど)


アクア(何に対しても絶対に負けないと思って・・・例え、ライン様に対してでもです、唯ちゃんが最強です!!)

唯(ラインさんよりも強く!?う~ん・・・わかったよ)


言われるまま・・・

誰よりも何よりもあたしが最強だと思うようにしよう

アクアちゃんよりも??


気持ちの問題だよね

あたしが一番強い世界の頂点だと・・・


「次の場所・・・もう、予定とかどうでもいいです」


「え、デート終わり??」


「いえ・・・お話を沢山したいと思いまして」


「うん、あそこのベンチでいいかな」


二人で近くにあったベンチに座る

今日歩いた場所は、どこも人が多くてすごかった

ここは、静かで誰もいないんじゃないかってくらい


別に疲れたんじゃないよね

アクアちゃんは、あたしとお話をしたいみたいのかな??


「アクアちゃん・・・このまま話すのと心の中と、どっちかな~??」


「う~ん・・・ワタシはこのままでいいのですが」


アクアちゃんは普通に喋りたいみたい

あたしの、声を音で聞きたいとかかな??


う~ん、これは・・・あたしの意見を優先してくれる・・・


「面白そうだから、両方で~!!」


アクアちゃんも、楽しんで使い分けしてるんだね

あたしは、どっちでもよかったんだけど

色々と両方使えると面白いから


「ふふふ・・・アクアちゃんもあたしと同じように思ってたんだね~♪」


完全に同化したわけではないんだけど・・・

だから、お互いの知らない部分もまだまだ多いよ

あ、そうだ・・・あたしの秘密、知りたい??


アクアちゃんの秘密は、どっちでもいいや・・・


「どうでもいいとは、何ですか!!」


「あ、アクアちゃん・・・怒った??」


「当たり前です・・・」


「どうでもじゃないよ、どっちでもだよ・・・知ってても知らなくてもアクアちゃんは変わんないと思うんだけど??」


「あ・・・はい、そうですね」


納得してくれたのかな・・・??

何かね・・・知りすぎたら、面白くないかもしれないじゃない!!

秘密や知らないものとかがあると

その分、ワクワクできると思うんだけどね


「唯ちゃんは探究心を常に持っている感じですかね??」


「どうなんだろう・・・あたしにはよくわからないけど」


「・・・不確定要素が楽しみとなるんですかね」


「かな・・・少しずつ、お互いの秘密を暴露していけば面白いと思うんだけど」


秘密がどれだけあるのかとか、正直どうでもいい!!

あ・・・アクアちゃんの秘密がどうでもいいわけじゃないよ


抱えている秘密の数がどのくらいでもいいって話だからね

秘密の内容に関しては、知るまでずっと楽しみにしてるんだから


「それでは・・・知ってしまったら、ワタシへの興味も薄れてしまうのでは??」


「それはないよ!!」


ないよ・・・アクアちゃん自身が好きなんだから

秘密がないから興味がなくなるとか、ありえないよ


「きっぱりと否定してくれて、ありがとう・・・」


「そんなことで興味がなくなるなんて、浅いじゃない!!」


知り合ったばかりだけど

昔から仲が良かったみたいな関係だと思ってるんだからね


アクア(これから、共通の秘密を作るというのもいいですよね??)

唯(共通の秘密・・・何かあるの)


アクア(いえ、これからですから・・・まだ、何もないと思うんですが)

唯(あ・・・そういうことね、これから秘密が増えたらって話か)


二人だけの秘密って、何だろう~??

何か、怖いような楽しみなような感じ

具体的なものとかあるのかな


わかっていない部分も楽しみのひとつだよ・・・

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