第十三話
~第一章~
第十三話『東京迷宮 ノゾミと光のスカイタワー編 その1』
「特別な存在だと思ってて構わないぞ、世界を管理する私がここまで介入するんだからな!!」
そう言いながら、ラインさんはあたしの頭をナデナデしてくれた
ラビリアさんのしてくれた時よりも、より温かく優しく感じるのは・・・
同じ宝石だからなのかな??
何か、お姉さんというよりもお母さんみたい
アクア(実年齢はワタシ以上に長いかと思いますが、見た目上の年齢は20~30代くらいかと思います・・・唯ちゃんのお母様と近い感じはあるのかもしれません、記憶にある面影を見る限り)
唯(う~ん・・・あそこまでお母さんのお胸は大きくなかったけど)
アクア(そういう事を言いたいのではなくてですね・・・感覚的な問題でワタシは言ったんです!!)
だって、見た目って言うから・・・
身長はラインさんに近くくらいはあるんだけど
ラインさんのお胸はお母さんにはないよ!!
アクア(そうですね・・・ワタシが不十分な説明でした、すいません)
あれ??
また、あたしが悪いみたいな感じになってるよ~!?
どうして、こうなったんだろう~??
アクア(唯ちゃんは悪くありません、ワタシがちゃんと説明を詳しくするべきだったんです)
必死にあたしをかばおうとしてくれる
でも、これはどう考えても・・・あたしがわかってないからだよね??
アクアちゃんもあたしが悪いときは、ちゃんと言ってね!!
悪い唯が出来てしまうから
アクア(悪い唯ちゃん・・・絶対にダメです!! わかりました、過保護にはなりません・・・しっかりと恋人として、清く正しい唯ちゃんを維持させます・・・)
元々、清く正しいのかは・・・別として
これ以上悪くならないように、お願いします
自分でも精一杯の努力はするよ!!
アクア(はい・・・逆にワタシも間違っていると思った時は唯ちゃんが正して下さい??)
唯(うん、あたしの中で間違っていると思ったら言ってみるね・・・お互いで同じ気持ちになれば、それが正解ってことでいいのかな??)
アクア(そう思います、二人共間違ってしまっているなら・・・どうしようもありませんから)
唯(ああ・・・アクアちゃんとあたしとどっちも違うときもあるのか~??)
アクア(その時は、仲間を頼るしかないですね)
唯(グリーンさんとノゾミさん・・・ラインさんとラビリアさんも含めていいの??)
アクア(この際、含めましょう・・・既に何度も助けられてますから)
唯(そうか・・・一緒に冒険してくれたら、面白そうなんだけどね??)
アクア(難しいと思いますが・・・普通に散歩とかなら、今度お願いしてみてはいかがでしょうか)
何か、ラインさんと散歩って親子な気持ちになりそうだね
デート感覚ではないよね??
アクア(唯ちゃんの心境からすると、そうみたいですね・・・やはり、戀しいですか??)
唯(そこは、微妙なところなんだよね・・・寂しいと思うときもあるんだけど、アクアちゃんと一緒だと考えると、それでいいかって思うの!!)
ここまで来て、何をとか思うかもしれないけど
未だに・・・この世界の実感がないんだよね
だからかな
アクア(夢見な感じですか?? 唯ちゃんの世界を新たに構築して・・・いや、無理にしなくていいです)
何だろう・・・やっぱり、あたしに対しての優しさはあるんだけど
ちゃんとした、アクアちゃんの意見がない気がする
あたしを優先した気持ちは嬉しいとは思うんだけどね
アクア(・・・ワタシも急には変えられないようです、すいません)
唯(あたしこそ、ごめんね・・・どうしていいのかわかんないの)
「デバイスより、ラインに聞いてみろ・・・私はいつでも答えてやるから!!」
「え、あ・・・はい」
わ~!!
びっくりした・・・急にラインさんが話しかけてきた!?
あたしとアクアちゃんとの対話中の時間は
一秒も満たないんだよ・・・
これが介入っていうことかな??
ラインさん、怖いよ~!!
ライン(すまなかったな・・・二人の話が詰まっているみたいだったから)
アクア(リンクの介入も容易なんて・・・最強の女神ということですか??)
唯(神さまって、すごいよね・・・不可能ってあるの??)
ライン(あ、夢を壊すようで悪いが・・・不可能は存在するぞ、私はまだ女神歴が浅いからな)
何でもできるわけじゃないんだ
でも、十分なこと可能だよね
ライン(私よりも優れた女神なら、不可能はないかもしれないけど・・・そうだな、リーアとか順子とかツイールあたりは次元とか時間とかも自在にできるから)
アクア(次元や時間を自在にできるんですか??)
どういうことなんだろう
次元と時間を自在にするって・・・
ライン(リーアは世界を作っただけはあって、かなり融通を利かせて色々可能みたいだから)
アクア(リーア様が世界を創造なされたんですか・・・エルラウンドも救ってくれればよかったんですが)
ライン(閉鎖空間に関しては、リーアでも無理だと思うぞ・・・ツイールなら、もしかしたら可能かもしれないけど・・・未練があるなら、ツイールと話す機会を設けようか??)
アクア(いえ・・・唯ちゃんと生きると決めたんです、未練はありません!!)
ライン(そうか・・・トールみたいな事言うんだな、同じ宝石だからか??)
アクア(トール姫ですか??)
ライン(お前の知るトール姫とは、少し違うかもしれないが・・・同じ存在だろう)
アクア(リーア様と共に脱出されたと聞きました・・・トール姫も女神へなられたんですか??)
ライン(ああ・・・破壊の女神だけどな、あいつも今はリーアと天球にいるんじゃないかな)
アクア(ご一緒なんですか・・・天球で何をなされているんですかね)
ライン(そうだな、私もいることになってるから・・・詳しくは言えないんだが)
アクア(すいません・・・女神でもない存在が出しゃばったことをしてしまいました)
ライン(いいよ・・・探究心は重要だと思うし、それにお前も女神候補だぞ??)
アクア(ワタシがですか・・・それで、ここへ呼ばれたんですか・・・)
ライン(そうだな、基本的には自分の意思がここへ入るための理由だが・・・理に抗うことなく進んできたってことかな、私では上手く説明できん・・・申し訳ない)
アクア(いえ、ワタシにはそれである程度の意味は伝わってきました・・・後はこれから残りを補完しますから、ライン様貴重な情報を頂き感謝します)
ライン(アクア・・・お前、本当にラビリアみたいな感じがするぞ)
唯(アクアちゃんとラビリアさんが・・・全く違うように思えるんだけど)
ライン(ほぉ~?? 心が繋がっているだけはあるな・・・細かな違いでも大きく思えるんだろう)
唯(そうなんだ・・・ラビリアさんの優しさは冷たさを感じてしまって、アクアちゃんに会うまでは気にしてなかったんだけど~違うと思ったよ)
ライン(私はアクアとの接点が少ないからな、ラビリアの一部分と近いと思ったから似てると・・・)
あたしとラインさんでそれぞれアクアちゃんとラビリアさんとの繋がりが強いのかな??
そうすると・・・あたしとラインさんが近いんじゃないのかな??
どうなんだろう~??
ライン(唯と私は近い・・・かもしれないな、強さを手にすればお前も・・・)
アクア(ライン様と唯ちゃんが同じ・・・!? …(;´Д`)ウウッ…)
ライン(おい!! なぜ泣く??)
アクアちゃんは、ラインさんであっても同じみたいだね
あたしとラインさんが同じって、嫌みたい
何が嫌なんだろう・・・
あたしは、かっこいい女神なラインさんと同じと言うことは
素敵だと思うんだけど??
アクア(何か、大雑把な唯ちゃんになってしまいそうです・・・(´Д⊂グスン)
ライン(なかなか、挑発的な発言だな・・・まあ、自分でもガサツさは否めないと思うが他人に言われるとイラっとするんで、アクアはもう少し察してくれるといいんだが)
唯(ラインさん・・・アクアちゃんをいじめるのは、って別にいじめてないのか??)
ライン(おいおい、二人して私を何だと思ってる!! お前たちを導く優しくて美人な女神なんだぞ!?)
アクア(自分で言うんですか、それを・・・やはり女神の存在は未知数です)
唯(自信があるから言えるってことだよね・・・わ~あたしもラインさんみたいに言ってみたいかも)
ライン(唯なら、私を超えるだけの要素は十分あるだろうから・・・いつか言える日が来るかもよ)
唯(うん・・・でも、アクアちゃんが悲しそうな目で訴えているので、どうしよう~??)
アクア(唯ちゃんの言いたいことなら、ワタシに構わずに言って欲しい・・・それを含めて愛するようにしたいから、恋人として受け入れるだけの準備をしておきます)
ライン(アクアの愛は海よりも深いかもしれないな・・・唯は飲み込まれないようにしろよ!!)
唯(アクアちゃんになら、飲み込まれてもいいかなって・・・ダメなのかな??)
ライン(そうだな、唯自身がそれでいいなら・・・私はそれ以上は追求しない)
アクア(ワタシに飲み込まれるくらいなら、唯ちゃんを愛することはしません・・・そんな価値のない唯ちゃんでは、ワタシは好きになったりしないだろうから)
何か恋愛って、深いなって思っちゃった
でもね、それが面白いとも思ったよ
ワクワクしてくる~♪
ライン(恋愛を楽しむことは悪いことではないから、今は好きなだけ二人の時間を謳歌すればいいよ)
アクア(はい、ライン様・・・全力で唯ちゃんを愛します!!)
唯(は~い!! 楽しみたいと思います~♥)
ラインさんの言うように
アクアちゃんの想いは深そうな気がします
まあ、それも楽しめるように思えばいいよね
「グリーンはこちらにいますか~??」
あれ??
ラインさんと同じように
話しかけてくる人がいる・・・
もしかして女神の方ですかね!?
「ノゾミさんではありませんか・・・お待ちしておりましたわ」
その人に駆け寄るグリーンさん
時間が元に流れているんだね
何か普通になってきているから
混乱しそうだけど
心の中だけのお話は、ほとんど時間が流れていない
だから、あたしとアクアちゃん・・・あ、今回はラインさんも
それ以外は止まって見えるの
それを普通に流れてくる
この人がノゾミさんか・・・
すごい力があるのかな??
「グリーン・・・前に発見した光の遺跡、調査してきたよ~♪」
「はい、どうでしたか??」
耳のデバイスを操作している
やっぱり、あれ持ってるんだね
「あ!!」
思わず声を出してしまった
・・・だって~
ノゾミさんのデバイスから出てきた眼鏡が可愛い~!!
「唯ちゃん、どうしましたか??」
「え、あのね・・・」
唯(ノゾミさんのデバイスの眼鏡が、すごく可愛かったの・・・それで、思わず声出ちゃった)
アクア(ワタシも思いましたが・・・唯ちゃんの眼鏡も十分可愛いです)
と、その時に自分の眼鏡のデザインがどうなのかを気にしていなかったことに
今になってわかった
アクアちゃんもグリーンさんも普通な眼鏡だったんだもん
ラビリアさんは赤い眼鏡だったけど
唯の眼鏡は・・・あとで鏡で確認しとこっと
「唯ちゃん・・・どうかなされましたか??」
「あ、えっと・・・ノゾミさんの眼鏡が可愛いかなって思って~」
グリーンさんにもどうしたのって聞かれてしまった
そうだよね、急に声出したら・・・ね
ライン(眼鏡はシステムを介して自分の色を出すようになってるんだ、だから唯のもラビリアと同じ赤だぞ・・・あ、ちなみにラビリアの本当の色は黄色なんだけどな)
唯(あれ・・・ラビリアさんって火属性じゃなかったの??)
ライン(あいつは土属性だ、元々のデザインが赤だったらしくてな・・・その色をそのまま使ってるみたいだぞ、赤が好きっていうのもあるみたいだけど)
唯(ラビリアさんって赤好きなんですか・・・だから、ラインさんと仲良しに??)
ライン(う~ん、それは少し違うんだが・・・まあ、似たようなものだ!!)
唯(どういうことですか??)
ライン(唯・・・お前は空気を読むことをしないんだな、話せない内容になってしまうんで説明できん)
唯(あ・・・ごめんなさい、あたし知らないことがあるとすぐに聞いてしまうんです)
ライン(そうか、悪いことではないから・・・あまり気にするな)
秘密は誰にもあるよね
ラインさんにも言えないこと沢山あるみたい
世界を全て見てるんだから
全部話したら、大変なことになってしまうんだよね、きっと・・・
ライン(その内、話せる時が来るから・・・時間はかなり後になるが)
唯(はい、じゃあ待ってる・・・代わりにラインさんのお胸をあとで触らせて欲しいかな??)
ライン(何だ・・・お前、私の胸に興味あるのか?? 別に構わないが・・・)
アクア(唯ちゃん!! どういうことですか~!!!!)
ライン(お、アクアお前も一緒にいいぞ・・・女神の身体に触れることは性的な意味合いではないと思え)
アクア(・・・何を言っているんですか!!)
唯(あたしは・・・別に、あやかりたいかなって思っただけなんだけど??)
ライン(まあ、そういうことだ・・・アクアも触っておけ、御利益あるかもしれないぞ)
アクア(・・・わかりました、ではお願いします)
何か、アクアちゃん怖い
あたしはお地蔵さんみたいなイメージだったんだけど
ライン(そうだよな。地球では神の化身の石像におまじないのように触ったりしてるもんな??)
唯(はい・・・良くなりたい部分を触ったり、お線香の煙を身体に浴びたりとかしてました)
アクア(そんな、儀式があったんですね・・・変な誤解をしてしまいました)
ライン(まあ、知識のない別の世界のことは仕方ないさ・・・唯もそうだったろ??)
アクア(本当に申し訳ありません・・・ワタシは煩悩があるから、こんな破廉恥な行為だと勘違いしてしまったんです・・・唯ちゃんにもラインさんにもどう償えばいいのか??)
ライン(そうだな、唯次第だけど・・・アクアの思うことを実現させれば、いいんじゃないのかな)
唯(ラインさんのお胸をエッチな感じでお触りするんですか??)
ライン(唯・・・恥ずかしい言い方するんだな、まあそういう意味ではあるけど)
未知な部分だけど
あたしも、興味は全くないわけじゃないんだよ??
14歳はそろそろ大人になる準備をする時期だし
お胸はまだ成長してないけど
身長も少し伸びたし
保健体育で教わった【月経】も中学生になったときに始まったから
・・・あ、そうだ
その対策ってこの世界ではどうしてるのかな
ちゃんとあるのかな??
ライン(月経用のアイテムはあるぞ、地球のと同じのがあるから安心出来ると思うが・・・)
アクア(月経とは・・・)
ライン(エルフにはなかったりするのか?? 子供を産めるようになる合図みたいなものなんだが??)
アクア(仕組みは人と同じだと聞きましたので、その現象もあるのではないですかね)
ライン(200歳ではまだそこまで達してないのか・・・)
アクア(そうかもしれません・・・詳しい話は、もう少ししたらと言われましたので)
また、今更な情報を得ました
アクアちゃんの年齢・・・200歳
日本で刀を持った武士がいたくらい前だよ
将軍が国を動かしてた時代って
あ、でも1000年生きるって言ってたし
まだ800年あるんだ
こんなすぐ隣に一番現実とかけ離れた存在がいたんだ・・・と
改めて、思ってしまったかも
ライン(でも、同級生のように扱ってやるんだろ・・・中学生同士ってことで!!)
唯(ラインさんは、地球のこと知ってるんですね??)
ライン(知り合いに地球で育ったヤツがいてな、そいつから聞いた話だ)
唯(アクアちゃんと帰ることができたら、本当に同級生になるの!!)
ライン(そうか・・・実現できるといいな、私も覚悟しておくから、お前を優先できるように)
ノゾミさんの眼鏡から思い切り脱線してしまったみたい
光属性であるノゾミさんの解放をするために遺跡が
田無にあるんだって
これから、そこへ行って
先にノゾミさんを強くして
グリーンさんの解放をしようってなったよ・・・