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第十一話

~第一章~

第十一話『東京迷宮 小金井・空中庭園編 その2』



「到着しました・・・♪」


「うん、入ろう~♪」


二人で入口を開けて中に入る

三日前に訪れたお店だよ!!


「いらっしゃいませ~・・・あ、お待ちしておりました」


入るなり

店員さんがすぐに対応してくれた

印象の素敵な感じだよね~


「まずは、仕上がりをご確認下さい??」


と、あたしとアクアちゃんに服が渡された

デザインはアクアちゃんが決めたから

どうかはアクアちゃんの判断次第だけど・・・


「うん・・・素晴らしい!! ありがとうございます~^^」


「気に入っていただけましたか?? それでは、あとは寸法をご確認下さい・・・更衣室はこちらです」


と、案内されたのは

更衣室というよりも

普通に部屋だよ・・・


「よろしければ、お手伝いいたします??」


アクア(女性だけど・・・浮気に思わないですよね)

唯(ん?? お店だから、浮気とか、ナイナイ!!)


「では、お願いします」


唯(ここまで律儀にされると、あたしも困るから・・・)

アクア(うぅ、すいません・・・唯ちゃん以外に素肌を触られてしまうと思いましたら、つい・・・)


一途な気持ちは嬉しいけど

流石にね・・・


あ、そうか

こういうちょっとしたところでも油断してはダメなんだね

でも、これくらいで浮気だったら・・・

ううん・・・もう、考えないようにしよう~


「サイズ問題ない感じだね・・・プロの仕事って感じで素敵です!!」


「ありがとうございます」


アクアちゃん・・・何で、赤くなってるの??

服着せてもらってるだけなんだよ!!

って、ちょっと~!! 意識してるんじゃないわよ~!!

これこそ、浮気な気持ちじゃないの・・・!?


アクア(唯ちゃんの姿に見とれてしまいました・・・何ですか??)

唯(え!? ああ、あたしに対してなの・・・)


勘違いだったみたい

アクアちゃん、ごめんね


アクア(ん??)

唯(・・・あ、何でもない~♪)


あたしも、アクアちゃんに見とれてただけだ~!!

って、恥ずかしい・・・


「ありがとうございました・・・寸法問題ありません」


「はい、こちらこそありがとうございます」


折角着替えたんだから、このまま帰ろうと思って

まあ、それを店員さんもわかっている感じだったから


「着て来られたお召し物は、こちらへ入れておきました」


「うん・・・やっぱり、こういうお客さん多いんですね??」


ニッコリと頷いていた

代金は既に支払い済みだったので、そのまま帰ることにしたよ


アクア(唯ちゃんは、あの手のお店には慣れているんですね・・・ワタシは緊張してしまいました)

唯(緊張してたの・・・だから、ぎこちなかったんだ)


ここで、本当のアクアちゃんの赤くなった理由がわかって

そうか、あたしだけ色々と勘違いしてたのね

浮気とか言っても、意味わかってないみたいだし

あ・・・ダメだからね、検索禁止です!!


って、知らないわけないよね

本気で緊張してたんだ


ああ・・・

もう~アクアちゃんのデザインが可愛すぎるので

それどころではありません


少しだけあたしに合わせてのデザインみたいだけど・・・

アクアちゃんの普段見るコーデと違うから、新鮮かも

それにお揃いだし

嬉しいことばかりで、困っちゃうね


アクア(困るんですか??)

唯(あ・・・うん、よくわかんないけど)


何が言いたいんだろうね、あたし・・・

・・・

え~、気を取り直して!!


作ってもらった服を着て

宿屋までの帰り道

また、行きと同じようにアクアちゃんと会話しながら

ラブラブカップルのように手を繋いで歩いてるよ~


「ようにではなくて、そのものだと思うのですが!!」


「え・・・ああ、ごめんね」


何か、ようにって付けるとかっこいい気がしただけなの

別に違うってことじゃないから

だったらね、言い直してみる・・・


ラブラブカップルな二人が手を繋いで歩いている~♪

本当に幸せな顔で・・・


アクア(恥ずかしいモノローグですね、唯ちゃん??)

唯(そうかな・・・あたしは、アクアちゃんとだから恥ずかしくない!!)


アクア(ワタシの性格が悪いんです・・・折角の唯ちゃんの、いえいいです・・・)

唯(悪口になる感じだったの?? そんな風には思えないんだけど??)


アクア(いえ・・・ワタシが恥ずかしくなったんです、すいません)


あたしよりも、アクアちゃんの方が・・・

アクアちゃんの思う純情可憐じゃない~!!

それとも、これを参考にして欲しいのかな??

それなら・・・あたしも頑張ってみるけど


アクア(何を言っているんですか!!)

唯(だって~アクアちゃんが・・・)


とっても、可愛いです


「あれ・・・何だろう??」


「ん!! これは・・・攻撃スキルでは!?」


攻撃スキルって!?

火属性のフレイムキャノン

標的たーげっとは・・・唯だって

えっ、あたし??


アクア(デバイスをすぐに用意して下さい、そしてフレイムレーザーをできるだけ最大で放って・・・)

唯(うん・・・わかった~!!)


言われるように、デバイスから眼鏡を出して

フレイムレーザーの一番高いレベル・・・12??

あれ、前よりも上になってる気がするけど~??

まあいいか、急がないと・・・あたしに攻撃が来るんだよね


「エマージェンシー フレイムレーザーレベル12 レディ オープン」


これ、教えてもらったんだよ

エマージェンシーって言うと

すぐにスキルが出るって


だから、今・・・あたしの両手からスキルがもう出てるよ~!!


ルビーシステム:エマージェンシーモード

ルビーシステム:フレイムレーザー レベル12で展開中

ルビーシステム:戦闘力70000 安定


シーカーシステム:対象のスキルと接触を開始

シーカーシステム:フレイムキャノンとフレイムレーザーの中和開始


空中であたしに向けてきた攻撃をこちらも攻撃スキルで対抗しているよ

でも、威力が弱いみたいで・・・

どんどん、こっちに近づいている


唯(アクアちゃん・・・どうしよう~!?)

アクア(ワタシでは、どうしようもありません・・・ううっ)


これは、どうしようもなかったりするのかな

だからといって、今を諦めることは嫌です!!

折角、アクアちゃんと恋人になったんだから~!!


「アクアちゃんだけでも、逃げてよ・・・」


無駄なことだとはわかっているけど

一応、言ってみました


「・・・すいません、ワタシにはできません」


だよね・・・

逆の立場だったら、あたしも一緒にいると思うから

あ~ん、でもどうしたらいいのよ


どんどん、近くになってきてる

このまま・・・攻撃を受けてしまうの??

火属性が火属性の攻撃を・・・

あ、ダメージはあるんだ

耐性があっても、より高い戦闘力の場合はダメなのね

う~ん・・・即死はないみたい


唯(ねえ・・・アクアちゃん服だけでも防御高めてくれない??)

アクア(服なんて、また同じものを注文しますから・・・自分を守るようにして下さい!!)


そうだよね・・・服はまた作れるけど

死んだら、終わりだもん


唯(わかったよ・・・自分の防御を優先する)


さっきよりも大きく見える攻撃は目の前まで迫っている

攻撃を受ける時に

防御スキルを最大で展開するんだって

これは、予備的にスキルをセットしておくと

自動に近い形で発動可能らしい


防御スキル・・・これかな

フレイムウイング??

違う・・・

フレイムウォール、これだ!!

最大で展開するようにしたよ・・・


死なないでね、あたし!?


アクア(スクリーンは無効に近いのでヒーリングで可能な限りダメージを回復させます)

唯(・・・うん、ありがとうアクアちゃん)


万全ではない準備が完了して

それとほぼ同じくらいで、攻撃はあたしの放ったスキルを消失させて・・・

次に展開したフレイムウォールに接触した


「お前を早く女神にしたいヤツがいるみたいだな・・・唯」


いきなり、目の前にラインさんが現れた

あたしと攻撃の間に・・・


「まあ、このくらいの介入は問題ないだろう・・・」


ラインさんは自分の身長よりも長い剣を持っている

あんなの使えるの!!

すごく軽いのかな・・・


その剣で攻撃を防いでくれたみたい

あたしの防御よりも硬いんだね

ちょっと、悔しい??

あれ・・・何で悔しいんだろう


「ラインさん・・・」


「ん、どうした??」


思わず名前を呼んでしまったけど

特に用事とかはなかったの

あたし、緊張してるんだね


アクア(ライン様に救われるとは・・・思いませんでした)


「唯に手を出したヤツを退治してくる」


「あ・・・ラインさん??」


そのまま、攻撃の元へ向けて

高速で飛んでいった


唯(あんな状態で移動ってできるんだね・・・神さまって、本当に凄い~♪)

アクア(女神でも、ライン様だけではないですかね・・・あんなトリッキーな行動は)


ライン(今後の為にも少しだけ、私の戦いを見せてやるぞ!!)


これが神さまの力なんですかね??

あたしとアクアちゃんだけの世界に介入してくるラインさん


アクア(女神の能力なら、当然だと思いますが・・・)

唯(そうなんだ~ラインさんって、やっぱりすごいんだね!!)


ライン(唯はまだ、私のすごさを理解できていないみたいだな・・・)


ん??

何だろう、急に目の前に違う場所が見えるんだけど??


ライン:強制的なスキル発動

ルビーシステム:介入によるビジョン発動

ルビーシステム:システムを掌握されました・・・


ライン:パッシブスキル・レッドワールド展開中

ライン:攻撃スキル・ファイヤージェット発動

ライン:攻撃スキル・フレイムレーザー発動

ライン:攻撃スキル・フレイムレーザー発動

ライン:攻撃スキル・フレイムレーザー発動

ライン:攻撃スキル・フレイムレーザー発動

ライン:攻撃スキル・フレイムレーザー発動

ライン:攻撃スキル・フレイムレーザー発動

ライン:攻撃スキル・フレイムレーザー発動


って、何これ!?

一瞬でこんなにスキルを出せるの??


目の前でラインさんが攻撃をしている映像が見てている

ラインさんが、強制的にビジョンというスキルを使ったからみたいです

あたしに攻撃をしてきた人を・・・

そこまでするのっていう感じで


これが女神の戦いなのかな??


ほとんど一瞬で相手は何があったのかもわからないんじゃないの

それだけ、ラインさんが強いってこと!?


アクア(そうだと思います・・・リーア様よりも強いのではないでしょうか??)

唯(リーア様って世界を作った人だよね・・・それ以上なの!?)


アクア(女神まで登り詰めると、基本的に強さに関しては一定となりますが・・・その個体差を決めるのは心の強さで、女神までの過程でどのくらい心を磨いてきたかによるそうです)


ライン(アクアは詳しいな~!! ラビリアと話が合いそうだ、今度じっくりと対話してみたらどうだ??)


アクア(ラビリア様ですか・・・このデバイスを開発された方ですよね、興味はあります)


唯(あたしもラビリアお姉さんには・・・もっと話したかったかも)


何か中途半端でいなくなっちゃったんだもん

素敵なお姉さんみたいだし・・・色々と聞きたいこともあるかなって

あ、でもアクアちゃんの方が素敵だからね!!


ライン(お前たち、リンクしてるのか・・・だったら、ラビリアにもっといいシステム用意させるぞ)


アクア(もっと良いシステムですか??)

唯(何!? これ以上のものなんてあるの??)


ライン(多分そのデバイスは一般的なタイプだろうから、専用を作らせようと思うんだが・・・)


専用って、あたしとアクアちゃんのためにってことかな

何かすごいことになってきた・・・かも!!


ライン(それは・・・もう少し時間がかかるだろうから、それまで私のスキルで代用しておくからな)


アクア(ライン様のスキルですか・・・!?)


ライン(ああ、さっきみたいなのが・・・まだ結構いるみたいだから)


唯(・・・あたし狙われてるの??)


ライン(いろいろな意味で注目を浴びているからな、唯は特に・・・)


そうだったの!?

あたし、そんなに特別な存在なんだ・・・

だから・・・ラインさんみたいな神さまがわざわざやってくるんだね


アクア(それで、具体的にどのようなシステムなんでしょうか??)


ライン(そうだな・・・パッシブに特化したシステムだぞ、私の能力を少しだけ使えるから・・・楽しめると思うけどね)


唯(ラインさんのスキルが使えるんですか!?)


ライン(唯は一番、私に近いだろうから・・・感度はかなりあると思うぞ)


アクア(ライン様、唯ちゃんへの影響は??)


ライン(ん?? 問題はないと思うが、自己的に発動させるわけではないから)


と、ラインさんから情報が開示される

実際にシステムというのが加わるのではなくて

ラインさんが使うスキルの情報がデバイスに入って??


う~ん、難しいね・・・


あたしやアクアちゃんがそれを一時的に使える感じになるらしいよ


アクア(詳しくは、ワタシが補足しますから・・・)

唯(うん・・・お願いねアクアちゃん~♪)


ライン(唯・・・まあ、アクアがいるから使用に関しては問題ないと思うぞ)


アクア(ライン様、ありがとうございます)


ライン(私だけでは対処できない場合もあるだろうから・・・自己防衛用としてだ!!)


唯(ラインさん・・・優しいんですね~♪)


ライン(私は女神だし、特に可愛い娘には優しいぞ・・・唯とアクアは可愛いからな)


いつの間にか戻ってきているラインさんに

あたしとアクアちゃんが頭をナデナデされている

お姉さんって、実際にいるとしたら・・・こんな感じなのかな??


ライン(では、また会おう)


アクア(はい・・・ライン様)


唯(またね~!!)


目の前から急に見えなくなるラインさん

瞬間移動って・・・すごいよね

でも、少し怖い感じもするけど


アクア(ライン様に助けられましたね・・・ワタシ本気で死を意識してしまいました)

唯(あたしは、よくわかんなかったよ~)


アクア(戦闘に関する知識の少ない唯ちゃんは、仕方ないかもしれません・・・世界の違いは感覚そのものも違ってきますから、特に平和な世界は危機的な状況なんて皆無だろうし)


言われてみると

そうかもしれません

何度か、危険なことがあったけど

具体的な感じはしなかったし

死ぬって意識はあったのかもしれないんだけどね

それも、本当に死ぬって感じはしていないし


アクア(これから、唯ちゃんには厳しすぎるかもしれません・・・ワタシは絶対に守ってあげたいです)


追加情報??

あ、ラインさんの能力でスキルが使えるようになったのね


う~んと・・・


リミットブレイク:一時的に上限を無視してスキルを使用可能にする

フィーバーモード:指定された時間内でスキル無制限


どういうことだろう??


アクア(ワタシと唯ちゃんが、より強いスキルを使えるようになるんです)

唯(へぇ~??)


アクア(・・・さっきみたいな、不可避な攻撃でも簡単に防げるようになります)

唯(そうなんだ・・・)


アクア(能力が向上すれば、特に唯ちゃんのパッシブスキルが有効になるかと思います)

唯(あたしのスキルが・・・)


まだ、あたしにはよくわかんない部分もあるけど

死ぬ可能性は減るんだよね??


アクア(まあ、それでいいです・・・ワタシもまだ完全に把握できていませんので)


ラインさんのだから、アクアちゃんでも難しいんだね

それだけ、すごいんだろう・・・多分

でも、アクアちゃんをあたしでも守ることができるようになるんだよね??

よ~し・・・わかんないことだらけだけど

できるだけ、精一杯頑張るよ~あたし・・・

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