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灯火

作者: 川口 瓶良

国を守り

家族を守り

誇りを守り

戦い倒れたひとたちはみな

悠久の世へと去った


深い森で

高い空で

広き海で


戦い傷つき

ひとつとなるところへ還った


悲しむなかれ友人よ

懸命に生きる君たちの為に我らが灯火を託した


嘆くなかれ父母よ

あなたたちから授かった小さな明かりは

後世を照らす光となった


光を託されたひとはまた次のひとに

次のひとはまたその先のひとに


灯火のリレーとなって

一点の光は線となって未来を切り開き進む


あなたたちの笑顔のために

我々は命を燃やした


その甲斐があった

満足だ


幾万の光に溶けてわたしは思う


大きな都市で

昔と変わらぬ田畑のそばで

小さな町のちいさな家で

家族が笑い合い

つつがなく一日を過ごしていることに


だが忘れてはならない

永遠は存在せず

枯れない花がないように

死なない人がいないように

滅びぬ国はないということを


千年の間灯火を絶やさなかった国も

為すべきことを怠れば一朝にして闇へと沈む理を


今を生きるひとは苦しくても力を出し絞りながら

また別の戦いを続けていくことで

次の灯火を受け継いでいく途中なのだということを


すべては笑顔のために

命の灯火は未来を照らす



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