第2部:第5話:『力』
俺は刀神機を呼び
戦線に戻ったが機体の構成はまったく同じだが何かが違った。
俺「なにかあるのか?」
と俺が桜・・・いや桜花に聞いた。
桜花「あらよく気付いたわね。ちょっと待ってて」
と言うと俺の前に姿を現し
桜花「先に聞くわよ」
と俺の目を真っ直ぐ見る。
桜花「あなたは力が欲しい?何にも勝り何にも負けない力をあなたは欲しい?」
と聞いてくる俺はコクリと頷く
桜花「そう・・・そのその為にあなたはとても苦しいわよいいのね?」
と何度も確認をされるが俺はただ頷いた。
『そう』と言って俺の唇に自分の唇を重ねてきた。
すると、俺の力が急に抜け同時に目の前に何かのシステムが次々と現れる。
俺は剣を杖代わりになんとか立ち桜花を見ると
なんと、片方から白い翼が生え
もう片方から黒い翼が生えていた。
そして感情のない言葉で
「血龍システム始動・・・」
と言うと俺の頭の中で
キィ〜ン
と頭痛が走った。
頭が割れそうなほどの痛みの中
俺をそっと抱き上げる桜か桜花か分からない存在
そして、その女性が再び俺にキスをする。
しかし、そのキスは一般的に大人がするようなキスで俺は次第に力が抜けていき
頭が真っ白になっていく・・・だが、俺の体の奥では何か熱い物が湧き上がってくる。
そして、俺はその快感に浸りながら気を失った。
「・・・・ま・・・れ・・・ま・・・れん・・・さま・・れんじさま・・・煉次様」
と桜の声がする。
俺はその声に導かれるまま目が覚めた。
俺「いつつ・・・」
と俺の頭にはまだ頭痛が残っている。
桜「大丈夫ですか?煉次様」
と心配そうに聞いてくる
俺「あぁ・・・大丈夫だが・・・桜・・・か?」
と不安そうに聞くと『はい』と返事が返って来た。
そして、俺は虚狼牙がどうなったか聞いた。
すると犬神がやってきて
犬神「お前・・・覚えてないのか?」
と言われたので俺は『あぁ』と返事をした。
そして、犬神は今まで起きた出来事を話してくれた。
どうやらあの後俺の刀神機に羽が生え
とんでもない機動力を出し虚狼牙を圧倒したが
しばらくして虚狼牙が退却したらしい。
まぁ早い話がいいとこまで行ったが逃げられたと言う事だ。
俺は虚狼牙とかはどうでもいいそれより俺の身に何があったのか知りたかった。
俺は自分が自分でなくなる感じに囚われ怖くなった。
そして、俺はダッ!っと走った。
特にどこに行こうとも決めていないがただ走った。
もうどれだけ走っただろう・・・
俺は何回もこけたためアチコチに擦り傷が目立つ
しかし、俺は気にする事もせずにただ海を見ていた。
少しして後ろからハァハァと誰かが走ってきた。
俺はそれが誰なのか確認するために後ろを見た・・・