星降る夜は早く寝よう
夜空はみんなのものだから
そう言いつつ、つい夜更かししてしまうのだけれど
一
星降る夜は早く寝よう
夜空はみんなのものだから
子供の頃に 住んでいた
山のふもとの ふるさとの
窓から見上げた 満天の
冬の星空 覚えてる
父母とともに 指をさし
図鑑で見るより 精細な
小さな星々 目の前に
子供の心に 刻まれる
思えば大きく なったあと
科学が好きを 支えてる
二
星降る夜は早く寝よう
夜空はみんなのものだから
大人になって 引っ越した
都市の片隅 帰り道
家々の屋根 その間
星の光は 弱弱しく
大人は孤独に スクリーン
明かりをつけた 部屋の中
窓から漏れた その光
小さな星々 かき消され
ああ 光害
なんということ
子供の私を 育ててくれた
宇宙の神秘を 自ら加わり
子供達から 奪ってしまった
都市の子供は かわいそう
満天の星 無垢な心
図鑑の中に 閉じ込められて
今日も机に すがりつく
けれど……
三
星降る夜は早く寝よう
夜空はみんなのものだから
深夜の塾の 帰り道
街灯避けた 家の前
天体ショーを 聞きつけて
親子でともに 立っている
この子が星に 導かれ
科学の道に 進みますよう
か細く長い その道を
大人の私が 邪魔せぬように
たったひとつ だけだけど
電気を消して 眠りに就く
夜空はみんなのもの
夢は科学はみんなのもの
だから
星降る夜は早く寝よう




