2話 おばあちゃんの占い (2)
みんなが欲しがってるスマホ。でも、わたしは何に使えばいいのか、いまいち分からなかった。
友達は、スマホでLINEをしたり、動画を見たり、ゲームをしたりしてるって言ってた。動画っていっても、ファッションとかメイクの入門、キャラクターグッズとか文具のレビュー、ダンスとか人気曲の“歌ってみた”系、好きな芸能人の切り抜き、ゲーム実況とかで、ほんと十人十色。
沼っちゃうと、いくらでも見てられるからやばいよって、花音ちゃんは笑ってた。
でも、わたしは動画っていうより、野球の試合を観ちゃうから、スマホってあんまり使わないかも。寝ころびながら観れたら楽そうだけど、メモとってまとめるのが好きだから、ちゃんと観たいって思う。
ゲームも、野球のだったら興味なくはないけど、やっぱりリアルな野球のほうに目がいっちゃう。
あとLINE。使い方はネットで調べればきっとわかる。花音ちゃんはスマホを持っていて、去年番号も教えてくれたから友達登録っていうのができるはず。すぐに繋がれる。けど、なぜか、気が進まなかった。
花音ちゃんとは、小1からずっと同じクラスの幼馴染。でも、6年生で初めてクラスが別々になった。
うちの学校は1学年に2クラスしかないし、仲のいい子はできるだけ同じクラスになるように配慮されるって噂だけど聞いてた。
なのに、わたしたちは分けられた。それがすごくショックだった。
でも、ショックなことはそれだけじゃない。
はっきり言って、ここ最近のわたしはついてなくて、“悪いこと”がずっと続いてる気がしてた。
授業でわからないときに限って当てられる。学校帰りには大きな野良犬に追いかけられて、咬まれそうになった。冬休みにはインフルエンザで1週間も寝込んだ。
そして、大好きなレオネス。去年は開幕から首位だったのに、ケガ人が続出してシーズン後半に失速。最終的には3位で、クライマックスシリーズもあっさり2位のファルコンズに連敗で敗退。
野球を観るのがつらくなって、負けた日はしばらく平常心でいられなかった。
ネットの記事では、「レオネスの悲運」とか、「のろわれたシーズン」とか、ドラマチックに書いてあった。でも、わたしだけが気づいてる。のろわれてるのは、チームじゃない。わたしなんだって。
きっと世界そのものが、わたしを苦しめようとしてるんだ。




