表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花咲く手には、秘密がある 〜エルバの手と森の記憶〜  作者: ソニエッタ
呪いの皇子と森の片隅のお花屋さん
3/70

眠りの皇子様

通されたのは、城の最奥――“沈黙の間”と呼ばれる、魔封じの隔離空間だった。


大理石の廊下を抜けたその先の扉には、幾重にも魔法陣が刻まれ、強い結界が張られている。


空気が重く、冷たい。


 


「……ここに?」


「中に入った者は、皆、同じ症状にかかった。すでに数名が昏睡している。今は誰も近づけない」


 


「へー……それじゃ、なおさら私が行くしかないね」


 


「待て、結界はまだ――」


 


オルガは騎士たちの静止を聞かず、すいっと扉に手を触れた。


次の瞬間、扉の結界がふわりとほどけて消える。


 


「えっ」


 


レオニダスとゼーレの目が見開かれた。


 


「魔法師さんたちとはちょっと魔力?の種類が違うの。うーんと、説明できないけど。

だから結界は素通りできちゃう。」


 


オルガはそう言って、扉を押し開けた。


しん……と静まり返った部屋の中に、彼女の足音だけが響いていく。


 


 


――そして、そこに、皇子が眠っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ