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第76話 四大超怪異 ””死””





 ―――背筋を貫く強烈な悪寒に突き動かされ、気が付いたときには数百メートル後方へ飛び退いていた。


 これは何かの奇術や錯覚じゃない――。

 私自身の生命が、鋭敏なまでに危険を察知して反応したのだ。


 とてつもない怪物が来る……。

 人類がこれまで遭遇したことのない、凄まじく強大な存在が――。


 ――不吉な予感が私の肌を刺すように駆け抜けたその瞬間、メギドが狂ったように叫び始めた。



「申し訳ございません……失敗いたしました。どうぞ私の血を……血を!!」


「#&%&””#」


「ぇ? あ……あぁぁぁぁ!! 超怪異様……これでは約束がぁぁ!!」



 メギドの身体に、あの"寒熱のレイ"と同じ奇怪な発疹が一瞬にして広がった。

 彼女は悲鳴を上げる間もなく、身体をドロドロと溶かし消えてしまった。


 あまりに異様な光景に、息が詰まるほどの戦慄を覚える。

 だが、そこから放たれる禍々しい気配から、相手が何を象徴する怪異であるか嫌でも理解できた――。



「疫病の……いや、これは......まさか死の大怪異?」



 次の瞬間その存在は、軋むような不快な音を響かせ始めた。

 本能的に鳥肌が止まらない不快な音.......金属と金属が擦れるような異質な音階.......

 その言葉は私が知らない言語だったが、奇妙にも私はその意味をはっきりと理解していた。



【如何にも。怪異最高位、神に仕える四大超怪異の一柱……死と疫病の大怪異タナトスである。】


「タナトス……四騎士? 死と疫病? まさか『黙示録の四騎士』だとでもいうの?」


【すでに他の超怪異は世に放たれた。人類滅亡は創世より神が定めた必定の運命なのだ。】



 恐怖に似た絶望が胸をよぎる.......数百メートルも離れているのに、気圧されて身体が動かない。

 直感で理解した――あたしはこいつに勝てない。


 レイも間違いなく、こいつにやられたんだ。

 だからあの時、私に”逃げろ”と言ってくれたわけね……。


 動揺を悟られないよう、必死に言葉を紡ぐ。

 ここは一旦、会話を引き延ばして時間を稼ぐしかない。



「他の騎士たちはどこにいるのかしら?」


【すでに人の世深くに入り込んでいる。一と二の騎士は我らと違い、今世紀より以前からこの世界に降り立っているのでな。】


「何……言ってんの?」



 あたしは思わず自身の耳を疑った。

 それが真実だとすれば、一体いつから怪異は人類社会に潜んでいたの?


 そもそも、怪異とは何なの?

 私たち人類は、一体何を相手に戦ってきたっていうのよ!!



【四騎士がそれぞれの責務を終えし時、我らが神は完全な肉体となりてこの世界に降臨なさる。つい先日貴様らが対峙した神は、不完全であられた。】


「あれで不完全? 嘘でしょ……」


「完全なお姿であれば、月神などに負けはせぬ。」



 恐怖が冷たく私を蝕んでいく――


 ねぇ、朔月……信じていいの?本当にあたしたち勝てるの?

 本当に人間は怪異に勝つことができるの? 本当に人の時代は戻ってくるの?



「……あぁ! もう!!」



 ――何を弱気になってるのよ私は!


 朔月一人に全部押し付けないって決めたじゃない!

 私は退怪術士序列二位、”千斬のラナ”.......いつか朔月のムーノを超えると誓った人間!!

 朔月が怪異の神を倒すなら、相棒のあたしが四騎士くらい倒してあげなきゃダメなんだから!!



【死ぬが良い。人に生まれた己を呪いながら。】


「昔はいつも呪ってたわ。でも今は……人に生まれたことこそが私の誇りよ!」


「愚かな……来たれハデス。死を運びし我が神馬よ。」



 ここで限界を超えなければ、こいつには勝てない。

 自身の限界を超えるだけでは全く足りない......そんな程度じゃこいつには到底勝てない。

 ――今、私はここで””人間という種””の限界を超える!!!



「異能融合……『断絶ノ炎龍神』」



 凄まじい熱気と共に、ラナは自身の中にある異能を完全に融合する。

 焔の猛威と空間を断つ斬撃が溶け合い、彼女の肉体は吹き荒れる鋭利な獄炎に包まれた。

 肉体は物理的な固体の制約から解放され、その瞳には不気味な龍の模様が浮かび上がる。



【……愚かと言った。】


「あんたはここで倒す……その『死』ごとズタズタに切り刻む!!」


【死は必定の定め。触れること、消す事も逃れること……忘れる事さえ叶わぬ。】



 向かい合う二人の間には濃密な熱気と殺気が充満する.......

 先ほどまで”死”に恐怖していた少女の姿はどこにもなかった......


 それがたとえ凄惨な結末を招こうとも......最強を超えるその日まで彼女は抗い続ける。


 人類種の次席と怪異神の騎士......全ては因果の流れの中に。





 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!

 

 メギドを瞬時に崩壊させた怪異の正体......それは皇帝級をも凌駕する四大超怪異!

 黙示録の四騎士にも酷似する、死と疫病を司る最悪の怪異を前にラナは変わらず刃を向ける!!


 次回......立て続けに更なる力を覚醒させた、超天才VS超怪異!!


 面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をくれると超嬉しいです!

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