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第63話 ”ナンバーズ”消息不明




 ――『朔月のムーノ』第一出動基地内――




 私はラナに呼ばれ、活動の本拠点である第一出動基地へと足を運んでいた。



「ちょ、調査任務!?」


「そうよ。朔月とあたしで、イングランドの退怪術士育成学校を調査をするの。調査期間は二週間。私たちは臨時教官として潜入する手筈になっているわ。」


「FCT上層部はバカなの? 私とラナが現場から抜けたら、とんでもない被害が出るでしょ?」


「......それだけヤバい任務なのよ。表向きには"人工的に異能を付与する技術"を開発してるらしいけど……この近辺で数千人単位の人間が行方不明になってるわ。しかも、伯爵級以上とも見られる怪異がたびたび目撃されているらしいのよ。」



 ラナは深刻な面持ちで私を見つめる。

 その表情に、私もただならぬ気配を感じ取った。



「まさか……人間が怪異と手を組んで何か企んでいるってこと?」


「そうよ。もし人類に仇なすつもりなら、学校ごと解体しなきゃいけないわ。」


「他の上位退怪術士は送り込んだの? よりによってどうして私たち? しかも二人も?」


「すでに序列3位”寒熱のレイ”を派遣したの。でも、連絡が途絶えて未だに帰ってこないらしいわ……。」



 私は少し動揺した.......

 ”寒熱のレイ”が向かい、そして消息を絶った?確かにそれは緊急事態だ。


 あのスカした変態色男は性格や言動こそ終わっているが、退怪術士としての実力は本物。

 ラナと同じく三つの異能を持ち、敵との相性によってはラナ以上の殲滅力を発揮する。

 ナンバーズの中でも、間違いなく最強退怪術士の一角……。



「すぐに行かなきゃ……レイの損失は、人類にとって計り知れない損害になる。」


「そうね。彼は一人で北アメリカ大陸の半分を管轄する化け物よ。そんな彼を倒せる怪異がいるとしたら……」


「君主級......最悪の場合、皇帝級以上の可能性もある。」


「ゴキブリ並みにしぶといあいつが死ぬとは思えないけど……大ケガを負わされている可能性はあるわね。」



 寒熱のレイは再生力と回復力を劇的に向上させる異能を持っており、並大抵の攻撃では死なない。

 能力的にバランスが良いのはラナだが、生存力と広範囲の殲滅力ではレイに軍配が上がるほどだ。



「そういえば、生徒として潜入するの?」


「あのね!話聞いてた!?教師としての潜入よ。あたしらは特別講師として二週間だけ赴任するの。 教える内容は......」


「ちょっと待って! 私、学校の勉強なんて教えられない! 教えたことない……!」


「朔月が担当するのは実技だけだから大丈夫よ。」


「……ってことは、ラナは座学も教えるの?」


「あたりまえでしょ! あたしは3歳の時に異能教育の修士課程まで終了してんだから!」



 ──え?


 ラナって……もしかして、すごく頭いいのでは?


 どや顔で自信満々にアピールしてくるあたり、恐らく普通じゃないことなのだ。

 私も長年、退怪術士として活動してきたから知識はあるはずだけど、細かい用語なんか全然覚えていない。



「べ、勉強教えてください……」


「しかたないわね。帰ってきたら特別にあんたの勉強見てあげるんだから!」


「よろしくお願いします……雑魚先生。」


「雑魚じゃないんだから! 私、強いから!!」



 私とラナの間で"雑魚煽り"はもう文化になりつつある。

 最初はラナも困惑していたけど、最近では少し笑ってくれるようになった。


 連携も強化され、世界の怪異被害率はなんとか例年と同程度に抑え込めている。

 ラナが頼もしいおかげで……のしかかる重圧も少しだけ楽になる。



「とにかくおじいちゃんに頼んで......サクラと通ってる学校は上手く休むわ。」


「サクラが心配で暴れ出しそうね……ほんとに大丈夫なのかしら?」


「大丈夫。頼れる当てが二人いるから。」


「そう、なら別にいいんだけど。」



 ラナは何かを察したのか深堀はしてこなかった。

 とはいえルーク様とルシア様のお二方から口止めされているので聞かれても言えないのだが.......



「で?いつどこに行けばいいの?」


「集合は明日の正午、ロンドン要塞都市のビッグベンの前よ? 変装はしなくていいわ。」


「どうして人目のつく所なの?私たちの知名度だと大変なことにならない?」


「学園側からの指定よ。恐らく行動を封じる為ね......」


「......すでに超怪しいじゃん。」


「そうよ。十中八九、クロと見て間違いないんだから。」



 ラナは確信に満ちた強い瞳で言い放った......

 その後は判明している情報や、レイ失踪前後の詳しい記録などを共有し24時近くまで協議が続いた。



「ラナありがとう。大体把握した。」


「いつも通りあたしはここにいるわ。朔月は帰りなさい。」


「分かった。じゃ、また明日ね。」


「寝坊すんじゃないわよ!」


「はいはーい。おやすみ。」



 私はそう言い、その日は一旦ラナと別れた。

 世界の為にも少しでも早くレイの行方を掴み、学園の実態を暴かなければならない。


 ――しかし私は予想もしなかった......この調査で、最悪に近い経験をすることを。





 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 ナンバーズ序列三位の”寒熱のレイ”が消息不明に?

 原因を調査すべくラナとムーノは新たなる共同任務に乗り出す!


 次回、新たなる戦いの舞台は怪しげな学園へ?


 面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をくれると超嬉しいです!!




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