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第43話 炎龍の目覚め

 






 液体のようなその素体の表面が大きく波打ち、中から黒い物体が次々と生み出される。

 .......そしてその物体は徐々に形を変え始めた。



「……私の作った水爆、模倣されたみたい。」


「何のんきなこと言ってんのよ!?どうすんのよ!」


「物量で私と戦おうっての……いい度胸じゃん!!」


「ムキになってんじゃないわよ!!」



 危ない……。つい相手の土俵で戦おうとする悪癖が出てしまった。

 でも、猿真似されたままじゃ終われない。絶対に完膚無きまでに叩き潰す!

 条理超越×創造×護光結界……「異能融合・創世結界!!」


 ラナの目の前に、全く新しい世界が現れる。

 空そのものが変容し、空間が異様なまでにねじれたかのようだ。



「何よ……これ。世界が組み変わって……」


「新たなる小世界を創る『創世結界』。ホントは怪異の神と私を閉じ込めるために考えた技だけど……まさか考えた次の日に使うなんてね?」


「これが、世界最強……」



 怪異の神との戦いでは、私はほとんど後手に回ってしまった。

 認めたくはないけど神々の助力がなければ、サクラを失っていただろう。

 だからこそ、今回は全力で戦える環境を整える必要がある。


 おそらく次に怪異の神を大気圏まで運ぶことは不可能だ。対策されているだろうし、同じ手は通用しない。

 ならば――彼のための棺桶を、こっちで用意してあげればいい。



「ここならラナも周りの被害、気にしなくていいでしょ?」


「生まれて初めて……激情に身を委ねていいってわけね……」


「当然でしょ?万年二位の雑魚娘に、この結界が壊せるわけないもん笑。」


「……言ってくれるじゃない!!その言葉、泣いて後悔させてやるわ!ここで限界を超えてやるんだから!!」



 突如、ラナの体からこれまでに感じたことのない異能の圧が噴き出してきた。

 やはり彼女も私と同じ......激情に駆られても、常に周囲を気にして力を調整している。

 だからこそ、彼女は私の真の戦友になり得るかもしれないのだ。



「異能全開放・月影!!」


「異能共振・炎龍纏鱗……」



 その瞬間、ラナの力が一段階上のステージへと進化した。

 可能な限り早くこの領域に追いついてきて.......

 そしたら、私を「人外」扱いしたことを、謝らせてあげるから! 


 ※死ぬほど根に持ってます。



「このまま押し切る!!」


「当たり前でしょ!! はぁぁぁぁ!! 炎龍の戦翼!!」


 ラナの全身を覆う灼熱の炎がさらに強さを増し、背中には赤い翼が顕現した。

 その姿はもはや人間の域を超えつつある。

 私とはまた違う方向性で、人間を逸脱しているとさえ思える。


 そんな彼女と私の姿に敵は脅威を感じたのか、その液状の素体を激しく波打たせ始めた。

 液体化した肉体からは水素爆弾に似た兵器と、エネルギー放射用の球体が大量に生み出される。

 それらが赤と青の光を纏いながら、一斉に私たちへ向けて攻撃を仕掛けてきた。


「護光結界・形状変形『巨槍』……貫け!!」


 結界を槍の形に変形させ、運動エネルギー操作の異能で敵に向かって発射する。

 元々守るために与えられた異能......手元から離れれば強度が落ちるとはいえ、その頑強さは並大抵ではない。



「負けてられないわね!! 炎龍の咆哮!!」


「ラナ!!光線にだけは気を付けて!少しだけど防御を貫通してくる!!」


「避けりゃいいんでしょ、避けりゃ!!」



 飛び交う光線と大量の生成兵器。それらが交錯する空間は、まさに地獄と化していた。

 しかしラナは光線を巧みにかわしながら、着実に敵との距離を縮めていく。

 その姿は、まさに天空を自在に舞う龍そのものだ。



 水素爆弾の爆風を諸共しない龍の鱗と、縦横無人に天空を飛翔するその姿に私は改めて感じる。

 私のいない過去の世界で、ラナが人類の最終兵器だった所以を......



「初手は譲る!!先に叩き込んで!!」


「あんたの出番なんてないんだから!!」



 ラナの異能「空間断絶」の射程は最大で800メートル。

 この範囲内に入れば、距離によって斬撃の威力が減衰することもない。



「雑魚ちゃんにできる?」


「バカにして……見せてあげるんだから!! あんたを倒すために磨き上げた技!!」


「わ、私を……?」



 ラナの異能の圧が、完全に消えた。いや、消えたというのは正しくない。全

 てを内包し、完全にコントロールしているのだ。

 敵もその異変に気付き、すぐに素体を変形させ防御態勢へと移行する。しかし......



「新異能・限界突破!共振奥義……」


「まさか……新しい異能に覚醒したの……?」



 ラナは世界で初めて、異能が固定された後に新しい異能を開花させた――これは人類の歴史上、初めての偉業だ。


 今のラナは......皇帝級の怪異と戦っても恐らく負けない......

 もしこの異能が成長型の異能なら、彼女は私の領域まで来れるかもしれない......

 そう期待してしまうほどの可能性を......最強としての嗅覚が感じ取っていた。



 ――ラナの覚醒と共に、戦いは最終パートへと突入した。



 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 千斬のラナ......ついに新たなる力に覚醒。

 一度たりとも『最強』を諦めない頑強な精神は、ついに人類種を超える力をもたらす。


 次回、ついに決着!!そしてムーノのとった衝撃の決断とは??

 

 面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をくれると超嬉しいです!!


 ※まだまだラナはムーノには程遠いです。


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